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「頭ごなしに『運転はダメ』はNG」免許の自主返納が急増6倍に 相談員設置1年の佐賀

西日本新聞 5/14(日) 7:20配信

 医療関係者が運転に関する相談を受け付ける「運転適性相談員」が佐賀県運転免許センター(佐賀市)に設置されてから1年がたった。県内では2010年から運転免許の自主返納者が右肩上がりで増加しており、県警は「医療関係者だからこそ気軽に話せることもある」と運転に不安を覚える人や家族に呼び掛けている。

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 相談員は県との共同事業で昨年4月から始まった。特定の疾患や認知症の疑いがある人やその家族からの相談を受けることで事故防止や免許返納の促進などをねらう。免許更新時の質問票の結果により面談するほか、希望者からの相談も随時受け付けている。

 「当事者だけでなく、家族からの相談も多い」と適性相談員で保健師の竹下美子さん(56)。80代男性の家族から「もうすぐ免許の更新時期だが逆走などの違反を最近している」と相談があった。家族からの話はなかなか受け入れてもらえないため、男性のかかりつけの医者を通じて免許の返納について話してもらった。

 「頭ごなしに『危ないから運転してはダメ』と言ってはいけない」と竹下さん。「今までがんばったね」「今は免許を返納してもいろいろな支援がある」などと当事者への敬意を示しつつ、利点をPRするのが重要という。

 県警によると、昨年の県内における運転免許の返納者数は1438人で、10年の245人と比べ約6倍となった。今年も3月末までで840人に上り、さらなる増加が見込まれる。竹下さんは「相談したらすぐ免許を返納させられるわけではないので安心して相談してほしい」と呼び掛けている。

西日本新聞社

最終更新:5/14(日) 7:20

西日本新聞