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歌舞伎十八番「毛抜」に「命懸け」中村錦之助インタビュー

スポーツ報知 5/14(日) 14:00配信

 今月はこのコーナー初登場となる中村錦之助(57)。東京・国立劇場の6月歌舞伎鑑賞教室(6月2~24日)で、歌舞伎十八番のひとつ「毛抜」に出演する。12年前、故・12代目市川團十郎さんに教わった思い出深い演目に「命懸け」と気を引き締める。叔父で映画スターの故・萬屋錦之介さんの名跡を襲名してから10年間の思いや、人気急上昇中の長男・中村隼人(23)についても語った。

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 端正な顔立ちと品の良さで、二枚目の役が似合う錦之助。6月は市川家のお家芸である歌舞伎十八番のひとつ「毛抜」で、悪事を次々に暴く豪快な主人公・粂寺弾正(くめでらだんじょう)を演じる。05年の鑑賞教室で初役で勤めて以来、12年ぶりだ。

 「初役の時は、そりゃビックリしましたよ。十八番は本来、決まった人しかやってはいけない演目ですから。前回はとりあえず勢いで頑張った。今回は内面から出るカリスマ性が伝わるように、とにかく自信を持って演じます。市川家が守ってきたものをやらせていただくわけですから、こんなものか、と思われたら市川家に失礼。だから十八番は命懸けですよ」

 12年前は故・12代目市川團十郎さんに、手取り足取り教わったという。当時のことは今も鮮明に覚えている。

 「とても丁寧に、理論づけて教えて下さった。歌舞伎では『こんな感じ』と感覚で教える方が多いんですけど、團十郎おじさんは研究するのが好きな方で『この時の手の角度は45度』とか『出る瞬間が一番大事だから、思い切り息を吸って、バッと出るように』と、理にかなう教え方をしてくれました」

 歌舞伎鑑賞教室は、中高生を中心に若い世代の新たな観客の開拓を目指し、国立劇場がオープンした翌年の1967年にスタート。今年で50年の節目を迎えた。錦之助は9回目の出演となる。

 「昔は、学校の行事の一環だから仕方なく来ている感じがすごくて、芝居が始まると先生まで寝てた。それじゃいけないと、解説を(長男の)隼人だとか若い人に任せたり、工夫してきました。今回も、心に残る何かを植え付けて帰ってもらえるよう、魂で演じたい」

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最終更新:5/14(日) 14:00

スポーツ報知