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朝は「戦い」 7男2女の母・太田裕美さん 手伝いも争奪戦 きょう「母の日」 北海道幕別町

十勝毎日新聞 電子版 5/14(日) 15:06配信

 北海道幕別町札内の太田裕美(ゆみ)さん(37)は夫の善之さん(37)=会社員=との間に7男2女を授かり、大家族の母として子育てに奮闘する毎日だ。長男の琢哉さん(18)は今春、自衛隊に入隊して独立したが、1歳から16歳まで8人の世話は一苦労。それでも「手が掛かって煩わしいときもあるけれど、やっぱり子どもたちは宝物」と笑みがこぼれる。きょう14日は「母の日」-。

 「起きなさい!」。子どもたちの体を持ち上げ、お尻をたたく。最初に起こした子がまた布団へ。「朝は戦争状態です」と裕美さん。何とか起こし、炊き上がったご飯7合と、卵5、6個を使った卵焼き、ウインナーなどで善之さんと長女菜々美さん(16)=江陵高2年=の弁当を仕上げ、朝食を作る。1歳になったばかりの七男基晴ちゃんを背負い、家事をこなす。

 小・中・高校生を見送って、六男蔵之典ちゃん(3)を札内南保育所に連れていくと、午前中に洗濯機を4、5回稼働させ、掃除機をかける。

 昼ご飯を済ませた午後1時半ごろ、五男優人君(6)=札内南小1年=が帰宅。次の日の学校準備や宿題などを手伝っていると、次女乃々花さん(8)=同3年=も帰ってくる。同4時半ごろには蔵之典ちゃんを迎えに保育所へ。子どもたちが集まれば常ににぎやかな声が響き、室内は、おもちゃなどであっという間に散らかっていく。

 夕食準備は家族で協力。この時期は、裕美さんが近所で採ってくるギョウジャニンニクやタラの芽などの山菜が食卓に並ぶ。三男博之さん(12)=札内中1年=が天ぷらを揚げたり、四男光君(10)=札内南小5年=が炒め物をしたり。元料理人の善之さんもサポートする。下の子たちは茶わんの用意や、ご飯をよそう係。「僕がやる!」「私がやる!」と、けんかになることもしばしばだ。

 夕食もご飯7合だが、カレーの場合は10合以上必要なので2回炊く。次男敬久さん(14)=札内中3年=は陸上部の部活動、菜々美さんはアルバイトで帰りが遅くなることも。裕美さんは、それぞれが食べるのを見届けて食事を取る。

 翌日以降の食材は夕食後に善之さんと買い出しへ行くことが多い。週末は「お一人様1個まで」の特売品を、できる限り家族総動員で購入する。小さな子どもが多いため、風邪などで病院に連れていくと家事が後回しに。遅い日は寝るのが午前0時を過ぎる。

 琢哉さんが幼少時、裕美さんを母さんならぬ「かあかん」と発音していたことから、今では全員がそう呼ぶ。「かあかん、ゆっくりしてていいよ」。母の日はいつも、掃除などを子どもたちが率先して行う。菜々美さんは「きょうだいが多い中で家事を頑張ってくれている」と感謝。16日にアルバイト代で、母をレストランへ招待することを考えているという。

 「毎日家事で精いっぱいですけど、みんなが笑ってくれればいいんです」と裕美さん。子どもたちの日々の成長を実感することが生きる糧になっている。
(松村智裕)

十勝毎日新聞

最終更新:5/14(日) 15:06

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