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ティームが決勝へ「明日はすべてを捧げる」 [マドリッド/男子テニス]

5/14(日) 13:30配信

THE TENNIS DAILY

 スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月7~14日/賞金総額543万9350ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第8シードのドミニク・ティーム(オーストリア)がパブロ・クエバス(ウルグアイ)を6-4 6-4 で下し、ATP1000の大会で初の決勝進出を果たした。23歳のティームは、そこでバルセロナ決勝に続き、第4シードのラファエル・ナダル(スペイン)と対戦することになる。

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「言うまでもなく素晴らしい気分だよ。決勝でプレーするということは、僕にとって本当に大きな意味を持つ。このレベルでの僕の初めての決勝だ」

 深夜過ぎに行われた試合後の記者会見で、ティームはこう言って目を輝かせた。

「競争の厳しいこの種の大会で、ここまで勝ち上がれるなんて驚くべきだ。すごくうれしいよ。明日、アドレナリンはすごく高くなるだろう。僕は明日、すべてを捧げる。そしていい決勝になるよう祈っている」

 老兵クエバスとの準決勝で、ティームは自分のサービスをすべてきっちりキープし、第1セットの2-2から、そして第2セットの4-4からと、各セット一度ずつ、相手のサービスをブレークした。

 強いスピンで相手のバランスを崩し、強烈なフォアハンドを打ち込んでは、ときにネットでしとめる。非常に堅固なプレーで決勝進出を果たしたティームは、一年前とは大きく違っていた。スーパーショットを見せたかと思えば、3秒後にはラインを1mは割るミスをおかしていた若者は、多くの大会に出て経験を積み、今や、かなりの安定性や勝負強さを身につけた。

 ここに至る過程でのティームの最大の試練は、ファイナルセットのタイブレーク11-9までもつれた、対グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)戦だったが、ティームは肉体的にも、メンタル的にもタフであるところを示して見せた。

「僕が精神的により踏ん張れるようになったのは、経験値が増えたおかげだ。経験が、ある状況でどうするべきなのかを教えてくれる」とティームは言う。

 もっともその勝負強さや経験で一枚も二枚も上のナダルに対抗するには、エクストラの何かが必要だろう。ティームは、ナダルのギアが今ほど上がっていなかった2週間前のバルセロナの決勝で、そのことを思い知らされた。

「バルセロナの彼はすごくいいプレーをしていたと思う。僕もいいプレーをし、第1セットは競ることもできた。でもクレー上で、もし僕が自分のベストのプレーをしたとしても、彼(ナダル)もまたベストのレベルだったなら、彼のほうがより優れた選手だろう。彼のクレーでの記録、本当に驚くべきだ」とティームは言った。

「でも、明日はまた新しい日だ。バルセロナであまりうまくできなかったところを向上させるようトライし、どうなるか見てみよう」

 一方、敗れたクエバスは、準決勝に至ったにも関わらず記者会見もなしという、やや粗末な扱いを受けはしたが、間違いなくいい手応えと思い出を手に、大会から去ったことだろう。何より彼は、対アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)戦で、ロブを追って下がりながらネットを背にボールをはたき、ブラインド・パッシングショットで相手を抜くという、おそらく今季のベストショットと呼ばれる一発を記録していた。

 なお、この日行われた男子ダブルス準決勝では、ニコラ・マウ/エドゥアール・ロジェ バセラン(ともにフランス)が、フェリシアーノ・ロペス/マルク・ロペス(ともにスペイン)を6-2 6-3で下して決勝に進出。もうひとつの準決勝では、ジャック・ソック(アメリカ)と組んで勝ち上がっていたニック・キリオス(オーストラリア)が左腰の故障で棄権を強いられたため、ルーカシュ・クボト(ポーランド)/マルセロ・メロ(ブラジル)が不戦勝で決勝に進出した。

(テニスマガジン/ライター◎木村かや子)

Photo: MADRID, SPAIN - MAY 13: Dominic Thiem of Austria in action against Pablo Cuevas of Uruguay in the semi finals during day eight of the Mutua Madrid Open tennis at La Caja Magica on May 13, 2017 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

最終更新:5/14(日) 13:30
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