ここから本文です

【F1】スペインGP決勝レポート:ハミルトン、戦略駆使して逆転で今季2勝目。ベッテルは惜しくも2位

5/14(日) 23:21配信

motorsport.com 日本版

 F1第5戦スペインGPの決勝がバルセロナのカタルニア・サーキットで行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季2勝目を挙げた。

【リザルト】F1第5戦スペインGP:暫定決勝結果

 現地は気温24度、路面温度44度というコンディションで、2017年シーズンのヨーロッパラウンド初戦、66周のレースがスタートした。

 スタートタイヤは17番グリッドのジョリオン・パーマー(ルノー)、19番手ダニール・クビアト(トロロッソ)、20番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)の後方3台のみがミディアムタイヤを選択した。

 トップでターン1を抜けたのは、素晴らしい蹴り出しを見せたフェラーリのセバスチャン・ベッテル。ポールポジションのハミルトンは2番手、チームメイトのバルテリ・ボッタスが3番手に続いた。フェラーリのキミ・ライコネンとレッドブルのマックス・フェルスタッペンが接触し、共にサスペンションにダメージを負い、リタイアとなった。どうやら、出遅れていたボッタスがライコネンに後ろから軽く接触してしまったことで、ライコネンが挙動を乱したようだ。

 7番グリッドスタートだったフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)は、ウイリアムズのフェリペ・マッサとの接触があり、2コーナー外側に追い出されたため、13番手まで後退してしまった。ただすぐさま11番手に浮上している。マッサはタイヤにダメージがありピットイン。最後尾にポジションを落とした。

 トップのベッテルはペースを上げ、4周目に入る頃には2.7秒までギャップを築いた。クビアトとパーマーは早々にピットインし、ソフトタイヤに履き替えた。

 8周目に入り、ベッテルのハミルトンに対するリードは約2.5秒で変わらず。ハミルトンはなんとかベッテルについていくものの、ボッタスはトップ2についていけず、ハミルトンから6秒遅れた。

 11番手のアロンソは、10番手のロマン・グロージャン(ハース)に『たっぷりと抑えられている』と無線で訴えた。その前方では、8番手ケビン・マグヌッセン(ハース)に9番手カルロス・サインツJr.(トロロッソ)が抑えられた。

 12周目、ハミルトンがペースを上げてタイヤを使い始めた。アロンソは13周目にピットインし、ソフトタイヤを装着しピットアウト。グロージャンをアンダーカットすることを試みた。その翌周にマグヌッセンとサインツがピットインを行った。

 ベッテルは15周目にピットイン。ハミルトンのアンダーカットを防ぎに行ったが、4番手のダニエル・リカルド(レッドブル)に引っかかってしまった。ベッテルはメインストレートですぐさまリカルドをオーバーテイクし、ハミルトンとの差を20秒以内に縮めた。

 1回目のピット作業でベッテルの前に出ることが不可能になったハミルトンは作戦を変更し、第1スティントを引っ張る。22周目にピットインしたハミルトンは、ミディアムタイヤに履き替えた。同タイミングでリカルドもピットインしミディアムを装着した。

 ハミルトンは、ベッテルの約8秒後方でコースに復帰。ベッテルは前方にいるボッタスに引っかかってしまった。ボッタスはピットインをまだ行っておらず、チームプレイに徹するかのような動きを見せる。その隙にハミルトンがギャップをみるみる縮めていった。

 ベッテルは、25周目のメインストレートで2回ラインを変更したボッタスのインになんとか飛び込むことに成功した。ボッタスの”チームプレイ”の結果、ハミルトンとのギャップは4秒まで縮まってしまった。ベッテルに抜かれたボッタスは、27周目にピットインしミディアムタイヤを装着した。

 31周目、前がクリアになったベッテルは、ハミルトンとの差を6秒まで広げた。少しずつポジションを落としていたアロンソは32周終了時点でピットイン。ミディアムタイヤを履いた。

 34周目、1コーナーでマッサとバンドーンが接触。右フロントサスペンションにダメージを負ったバンドーンは、グラベルで動けなくなり、これでバーチャルセーフティカーが発動した。後続ではこのタイミングでピットインするマシンも多かったが、ベッテルは動かず。

 37周目にバーチャルセーフティカーが解除されたが、この直前にハミルトンがピットインしソフトタイヤに履き替えた。その翌周、ベッテルが反応してピットイン。ミディアムタイヤに履き替えピット義務を消化した。

 ピット出口で並びかけたハミルトンとベッテルは、ターン1で軽く接触。なんとかベッテルがトップをキープした。

 39周目、使い込んだパワーユニットがターン3でブローしたボッタスがリタイア。リカルドが表彰台圏内に浮上した。4番手、5番手はフォースインディアのセルジオ・ペレス、エステバン・オコンが続いた。

 タイヤの違いもあり、ベッテルとハミルトンはピットアウトから接近戦を演じていたが、44周目についにハミルトンがメインストレートでベッテルを攻略。ただ、ハミルトンは残り30周弱をソフトタイヤで走りきる必要があり、その上無線でリヤタイヤのオーバーヒートを訴えた。

 1ストップ戦略で7番手までポジションを上げていたパスカル・ウェーレイン(ザウバー)だがピットの入り口で違反があり、5秒のタイムペナルティを科されてしまった。

 51周目に入りベッテルは、ハミルトンからじわじわ離され2.5秒までギャップが広がった。3番手リカルドは50秒以上後方だったため、ベッテルはチームと無線でもう1ストップする作戦を話し合ったが、結局実行に移すことはなかった。

 60周目、周回遅れの処理などで一時4秒以上に広がったものの、ハミルトンに3秒まで迫っていたベッテルだったが、前戦に続き周回遅れのマッサに引っかかり1.4秒失い、また差が広がってしまった。

 ハミルトンのタイヤが”終わる”のを期待していたベッテルだが、残り3周でハミルトンがペースを上げて万事休す。

 ハミルトンがポールポジションから今季2勝目を飾った。レース序盤は明らかにベッテルが勝利を掴みかけているように見えたが、ボッタスのチームプレイもあり、メルセデスが戦略で逆転。ベッテルから勝利を奪い獲った。

 3位はリカルド。自身、今季初表彰台を獲得したものの、トップ2からは70秒以上離されてしまった。

 4位、5位にはペレスとオコンのフォースインディア勢。開幕からのダブルポイント獲得を継続し、表彰台まであと一歩に迫った。

 6位以下、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、ウェーレイン、サインツ、クビアトの順でフィニッシュラインを通過した。5秒ペナルティを科されたウェーレインは、1ストップ戦略を成功させ7番目にチェッカーを受けたものの、最終順位は8位と発表されている(いずれも暫定結果であるため、後ほど変更される可能性がある)。

 アロンソは結局12位でフィニッシュ。コース上でウイリアムズ勢をオーバーテイクする走りも見せた。

 これでベッテルが104ポイント、ハミルトンが98ポイントとなりその差が6ポイントに縮まった。

 次戦は、世界3大レースのひとつ、モナコGP。決勝は5月28日に行われる。

松本和己