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「ロックの聖地」で2年ぶり公演 ポール・マッカートニー 名曲を初披露、ファン魅了

5/14(日) 12:01配信

カナロコ by 神奈川新聞

 英国のシンガー・ソングライター、ポール・マッカートニー(74)が2年ぶり6度目の来日公演を4月25日、東京・北の丸の日本武道館で開いた。武道館は51年前にザ・ビートルズが日本公演を行い、ロックの聖地と称されるようになった場所。「スペシャルなセットリスト(曲目)にする」と公言したステージでは、「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ラブ・ミー・ドゥ」などビートルズ時代の曲を日本で初披露し、集まった1万1千人を沸かせた。
 
 「こんばんは日本、こんばんは東京、こんばんは武道館!!」。日本語で力強くあいさつしたポールを、大きな拍手が包む。序盤には共に来日したナンシー夫人のために作った「マイ・バレンタイン」を披露。会場で見守る夫人に向け両手でハートマークをつくり「君のために」と愛を送っていた。

 「ビートルズが初めてレコーディングをした曲」と紹介した「インスパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー」ではイントロでどよめきが起きた。歌詞を間違えたハプニングでは、ポール自身が噴き出し、歌い直す和やかな場面も。大スターの飾らない一面を見たファンからは、ポールを支えるように手拍子が起きた。

 演奏した31曲中、19曲がビートルズの曲。アコースティックギターを奏でながら歌った「イエスタディ」では、変わらぬ歌声で聴衆を魅了した。

 ソロで武道館のステージに立つのは2015年以来、2度目。開演前からお祭りムードの会場には、26日に発売50年を迎えるアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の記念盤が世界同時発売されることもあり、同アルバムのジャケットの衣装でキメた観客の姿も多く見られた。

 愛知県から訪れた岩堀敬さん(64)はポールと2年ぶりの再会を心待ちにしていた。「小学校6年生の時に4人に出会い、永久に抜けない矢が刺さった」と思いを語る。武道館は19年に改修に入る予定。そのため、ポールが同地でコンサートを行うのは、最後となる可能性が高いが、「武道館をロックの聖地にしたのはビートルズ。改修後のこけら落としは、ぜひポールにやってほしい」と力を込めた。

 東京都の50代の主婦は中学1年生の時にハートを撃ち抜かれた。「歌、曲、スタイル、全て無敵。話していると涙が出てきてしまう」と声を震わせていた。

 武道館では、希望する人にこの日の入場券と引き換えに、51年前の武道館公演のチケットデザインを模した特別チケットを無償交換する企画もあり、来場者を喜ばせた。

 日本ツアーはこの後、東京ドームで3日間にわたり行われ、全4公演で約16万1千人を動員した。