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義経・弁慶像に再び光を 伏木・「如意の渡」から夏にも駅前へ

北日本新聞 5/14(日) 0:57配信

 高岡市伏木地区の小矢部川のほとりにある「義経・弁慶像」が、この夏にもJR伏木駅前に移設されることが決まった。像は小矢部川河口の両岸を結ぶ渡船「如意(にょい)の渡(わたし)」と共に、源義経ゆかりの地のシンボルとして観光客に親しまれてきたが、渡船の廃止に伴って訪れる人が減っていた。毎年5月15日にある「伏木曳山(ひきやま)祭」では同駅前に山車(やま)が勢ぞろいするため、関係者は「来年からは山車と像の共演が期待できる」と話している。(高岡支社編集部・船木悠平)

 義経・弁慶像は1990年、市内の銅器会社が制作し市に贈った。設置場所には小矢部川左岸のほとりが選ばれた。奥州に落ち延びる途中で身分を見破られそうになった義経が、弁慶のとっさの機転で川の対岸に渡ることができたとの言い伝えがあり、渡船の運航と伝説がうまくマッチしたためだった。

 しかし、2009年に渡船が廃止されると、新たに設けられた伏木万葉大橋が主要な交通路となって、観光客が近くを通り掛かる機会が減り、像の存在は忘れ去られつつある。住民らは再びスポットを当てようと長年、移設を求める声を上げて候補地を模索していた。

 今年1月、地元住民の有志が移設実行委員会(古市義雄会長)を設立。会合を重ねて、伏木駅前にある市所有の観光駐車場の一画に移すことを決めた。

 移設に向け実行委は寄付を募る予定で、市も費用の一部を負担して支援する方針を示している。早ければ5月下旬に着工し、7月下旬までの移設を目指す。

 像は義経伝説の地から伏木地区の玄関口へ“引っ越し”することになり、より多くの人の目に触れることが期待される。同地区の雨晴海岸には奥州に下る義経が雨宿りしたと伝えられる義経岩もあり、古市会長は「駅を利用された人たちに伏木が大伴家持や勝興寺だけでなく、義経や弁慶にも縁がある地だと知ってもらいたい」と話している。

北日本新聞社

最終更新:5/14(日) 0:57

北日本新聞