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広島の砂防ダム緊急事業終了 避難勧告も全市内同一適用へ

産経新聞 5/15(月) 7:55配信

 死者77人を出した平成26年8月の広島市の土砂災害で、国などが進めていた被災地の砂防ダム整備を中心とした緊急事業が終了した。これで残る不安定な土砂が崩れても、民家への影響は防げるとしている。また、広島市が他の区域と区別して前倒しして発令してきた避難情報の暫定運用対象区域もすべて運用解消される見通しとなり、今後は市内全域で同一基準が適用される。

 土砂災害では、被災地の広島市安佐南区八木、緑井、山本地区と同市安佐北区可部地区で国などが災害後、計57カ所で砂防ダムや治山ダムなどを当面、一定の高さまで整備するといった緊急事業を進め、用地買収が遅れた広島市安佐南区緑井8丁目の砂防ダムを残すだけとなっていた。

 しかし、この砂防ダムもコンクリートの一定の打ち込みが終わり、土砂災害で残った不安定な土砂が崩れても食い止められる高さ5・5メートルに到達。コンクリートが固まるのを待って、緊急事業としては終了することになった。

 今回の土砂災害に伴い新たに整備することにした砂防ダムについては、緑井8丁目のダムを含め全体としてはまだ完成していない場所もあり、今後も引き続きコンクリートの打ち込みや水を流す水路の整備などを急いで、平成31年度中にすべてを完成させる予定。

 一方、広島市は災害発生当初、安佐南区八木、緑井や安佐北区可部、可部南などを避難情報の暫定運用対象区域(2万9519世帯、6万7711人)とし、他の地域より前倒しして避難情報を発令。不安定な残存土砂量に応じてダムの高さを5・5~14・5メートルとする緊急復旧事業の進展に伴い、その範囲を徐々に縮小し、事業が終了していない安佐南区緑井8丁目の一部(359世帯、861人)を残すだけとなっていた。

 緊急復旧事業の終了に伴い、この地域でも大雨警報の発表・警報基準の雨量超過で出されていた「避難勧告」などが、土砂災害警戒情報の発表の段階で出されるといった他地域と同様の基準となる。

 近くに住む広島大大学院生の島本俊樹さん(25)は「雨の強い日は、また崩れたらと嫌だったが、これで一安心。あとは完全にダムができてくれれば」と話していた。

最終更新:5/15(月) 7:55

産経新聞