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選挙ポスターの「無法地帯」 イラン、標識や銅像にも

朝日新聞デジタル 5/15(月) 10:36配信

 19日に大統領選挙が行われるイランで、同時に行われる市議会選挙の候補者ポスターであふれかえる街がある。激戦区で、昔から候補者らがルールを顧みずにあらゆるところに貼りまくっているという。市民は「街をきれいにする市政と言っているが、選挙でやっていることは逆」(タクシー運転手のムハンマド・オリヤイーさん)とあきれている。

【写真】電線などにのれんのようにつるされ、街中にあふれかえる市議会選挙の候補者のポスター=14日、テヘラン近郊バラミン市、杉崎慎弥撮影

 首都テヘランから南に車で約1時間半。人口約22万人のバラミン市はいま候補者のポスター一色だ。電線にのれんのようにつるされたり、ポストや交通標識にも貼られたり。クリスマスツリーの飾りのようなものもあり、イスラム教聖職者の銅像までも「犠牲」になっている。

 取材中には、通りがかった人から「車を止めたままだと、戻ったときには貼られまくっているぞ」と忠告された。

 住民によると、市議会議員選挙のたびに街中がポスターだらけになる。同市議会は、164人が9議席を争う激戦で、アピールのために様々な場所に貼り付けるのだという。

 地元メディアによると、同市選挙本部は「許可なく壁や公共の場所に貼るのは違法」としているが、昔からの「悪習」が改まる気配はない。「こんな無法地帯は他にない」と住民は声をそろえる。たまりかねた一部の市民がネット上で「選挙運動に反対する運動」という住民運動まで始めたが、陣営はお構いなしだ。(バラミン〈イラン〉=杉崎慎弥)

朝日新聞社

最終更新:5/15(月) 12:37

朝日新聞デジタル