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2億円超えの投資家が「立会外分売」に注目するワケ

5/15(月) 19:19配信

ZUU online

「立会外分売」といわれてもピンと来る方は少ないでしょう。

東京証券取引所の用語集には「立会外分売は、売買立会外で、大量の売注文を分売する売買方法をいい、上場会社の株式分布状況の改善、特に個人株主の増大を図るための方策として広く利用されており、具体的には、取引参加者が顧客から分売により執行することを条件とする大量の売注文を受託・執行するとき、取引所に届出を行ったうえ、売買立会終了後に分売の条件を発表し、翌日の午前8時時から午前8時45分までに買付けの申込みを受け、売買を成立させます。分売は届出日の最終値段を基準にした固定値段で行われます」とあります。

つまり立会外分売とは「上場企業が、証券取引所の取引時間外(立会外)に、
株主数を増やすため大株主などの株を分けて売ること」です。

その「固定値段」は最終値段(株価)より数%のディスカウントがあり、かつ株式の購入手数料も無料です。このディスカウントを利用すれば、貸借銘柄のクロス取引によるサヤ抜きもできそうです。

しかし、立会外分売はIPOと同じく、申し込みをすればすべて当選とはいきません。株主数を増やすことが目的なので、ひとりで大量獲得はまずできません。

(本記事は、JACK氏著『サラリーマンで2億を稼いだ! 【株式投資】勝利の方程式』ぱる出版 (2015/10/5)の中から一部を抜粋・編集しています)

■立会外分売がおいしいワケ

大型公募増資のようにスケールメリットを効かせたサヤ取りは難しいでしょ
う。それでも立会外分売はローリスクでリターンを得やすい投資法のひとつです。まず「なぜ企業は立会外分売を行うのか?」という点を改めて考えてみましょう。

そもそも立会外分売は、ある企業の大株主が、まとまった株式を公募により売却する方法です。申し込み1人あたりの割当数に上限を設け、株主数を増やすことが目的です。東証一部の昇格基準である「株主数2200人以上」を確保するために行うことがほとんどです。

2014年の立会外分売の一例をみると、エバラ食品は2月26日に立会外分売を実施、12月17日東証一部昇格発表。橋本総業は3月14日に立会外分売を実施、9月5日東証一部に昇格発表。一正蒲鉾は3月19日に立会外分売実施、11月28日に東証一部昇格発表となっています。

この東証一部昇格をにらんで、ひたすら立会外分売の株をホールドするのもひとつの手です。その銘柄に配当や自分の欲しい株主優待がついていれば、株価が下落してもストレスを軽減してくれます。その優待と配当で実質利回りが5%近い銘柄であれば、2年間で1割の下落までは実質的な損失はありません。この条件ならホールド戦略は実行しやすくなるでしょう。

【立会外分売まとめ(1)】
・立会外分売は株主数を増やすことが目的
・購入手数料は無料
・東証一部の昇格基準株主数を確保するために行うことが多い
・配当や自分の欲しい株主優待があればホールド戦略も一考

■短期でローリスクに稼ぐポイント

次に注目するのは、現時点での割安の判断です。立会外分配銘柄はPERとPBRが小さいほど、下値不安も小さくなると私は考えています。

特にPBRが1・0倍以下のとき、資金拘束になっても将来の値上がり期待で中長期保有することも一考です。また日計りやスイングトレードで利益確定ができないときも中長期の保有になるので、配当や優待はあった方が安心します。それらの有無も必ず確認しましょう。

そして最後にディスカウント率に注目します。終値ベースから割引率を適用するので、0・1%でも大きい方がお得です。

もし対象銘柄が貸借銘柄であれば、そのディスカント率に着目して、ヘッジがらみの売りや下落を狙ったカラ売りを狙うのも一考です。そうすれば買戻し含めた株価の下支えになります。

■JACK流「立会外分売投資」の参加条件

結論ですが、予定株数が1人100株単位として1000人以下、PER10倍以下、PBR1倍以下、配当利回り2・5%以上、優待有、ディスカウント率2%以上というのが私の参加条件です。

もちろん、すべての条件を満たすのは厳しいでしょうが、クリアしている項目が1つ2つしかないときは基本的に見送ります。また直近のチャートが露骨な上昇線を描いているときも、今後の売り圧力が強まる可能性が高いので少し迷います。

なお、ここに記した参加条件は、統計を分析した結果などではなく、私の経験から設けたものです。もちろんアメリカ市場や日経平均など周囲の市場環境を加味しながら、最終的な決断をくだすことはいうまでもありません。

このあたりの条件は読者のスタンスで変わるところでしょう。株価の推移を参考にして、読者自らいろいろカスタマイズしてください。いずれにしても立会外分売は、銘柄を吟味すれば短期でも利益をあげられる可能性が高い株です。

【立会外分売まとめ2】
・PERとPBRが小さいほど下値不安も小さくなる
・ディスカウント率は0・1%でも大きい方がお得
・貸借銘柄であれば、カラ売りを狙う
・直近のチャートが露骨な上昇線なら要注意
・銘柄を吟味すれば短期でも利益をあげられる可能性が高い

JACK(ジャック)個人投資家 http://www.jack2015.com/
バーテンダー、予備校講師、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)を中心に2億円近くまでの資産を稼ぐ。

最終更新:5/17(水) 0:23
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