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TPP11早期発効へ 21日閣僚会合、合意協定文変更か

産経新聞 5/15(月) 7:55配信

 米国離脱後の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効をめぐり、残る11カ国(TPP11)は21日、ベトナム・ハノイで閣僚会合を開催する。日本は早期発効で足並みをそろえた共同声明をまとめ、年内に大筋合意できるよう議論を主導する構え。ただ、参加国の思惑には温度差があり調整は難航が避けられない。

 「TPPを雲散霧消させてはいけないということで一致している」。交渉筋はカナダ・トロントで今月開かれた首席交渉官会合など事務レベル協議を踏まえ、一定の共通認識ができたと指摘する。閣僚会合で日本は、TPPの可能な限り早期の発効や、米国が将来復帰しやすい仕組み作りなどを盛り込んだ共同声明を打ち出したい考えだ。

 米国がTPPを「過去のもの」(ペンス副大統領)と切り捨て、2国間の通商協議を進める方針を明確にする中、議論が足踏みすれば発効の機運は急速にしぼむ。逆に11カ国が結束できれば、米国優位の協定を求めるトランプ政権の圧力をかわす防波堤にもなる。このため、日本は11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議までにTPP11の大枠を固めるべく各国に理解を求める。

 最大の焦点は、12カ国で合意した協定文の内容を変更するかどうかだ。知的財産保護や国有企業改革など幅広い分野で貿易ルールを構築したTPPの重要性で各国は一致する。ただ、域内最大の市場だった米国の離脱で協定の“うまみ”が減り、ベトナムやマレーシアを中心に譲歩した項目を蒸し返す動きが出てきた。

 国内でもTPPで受け入れた農産品の自由化には不満が根強い。自民党は17日にTPP総合対策実行本部の会合を開いて議論を始めるが、米国の自動車関税撤廃といった成果が帳消しになったTPPの推進に反発が出る可能性もある。(田辺裕晶)

最終更新:5/15(月) 7:55

産経新聞