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「一帯一路」会議が閉幕、中国主席「幅広い合意と成果得られた」

ロイター 5/15(月) 19:23配信

[北京 15日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は15日、2日にわたって開いたシルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際会議について、幅広い合意に達し、前向きな成果が得られたと表明した。会議閉幕に際し記者団に対して述べた。

「一帯一路」構想は参加の是非をイデオロギーに基づいて判断することはなく、誰にでも開かれている、と強調。オープンな世界経済と、グローバル化のリバランスを目指し、貿易自由化を志向すると語った。

また、同構想の将来について自信を持つあらゆる理由があると指摘。道のりは依然として長いものの、すべての関係者が共に協力すれば、「平和と繁栄」への道は到達可能と強調した。

次回の「一帯一路」会議は2019年に開催するとした。

今回の会議の共同声明によると、各国首脳は、世界貿易機関(WTO)を中心に、ルールに基づいたオープンな多国間貿易システムを推進することで合意した。

世界経済が直面する課題を認識し、アジア・欧州間の接続を促す取り組みを歓迎。公平な条件に基づいて貿易・投資を拡大することが重要との見解で一致した。

また地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の締約国に対し、合意の完全な実行を促した。

中国の「一帯一路」構想は、トランプ米大統領が掲げる「米国第1主義」と対照的。ただ習主席が発表したインフラ投資や貿易促進に向けた1240億ドルの投資計画について、一部から中国の世界的な影響力拡大のほか、透明性の問題などをめぐり懸念が出ている。

欧州委員会のカタイネン副委員長は15日、ロイターに対し「欧州委は加盟国を代表して通商問題などに関して交渉する権限を持っているが、(閣僚声明の)文言に関して交渉する機会が与えられなかった」とし、このため欧州委は閣僚声明には署名しないと表明。

ただ、「実施する必要がある項目について共通の理解が得られたのは非常に前向きだった」とし、欧州委が閣僚声明の署名しないことはそれほど重要なことではないとの考えを示した。

このほか、オーストラリアのシオボ貿易・投資相は14日、シルクロード構想により生まれる商業機会を前向きに検討したいとする一方、いかなる決定も国益に基づいて決定すると述べた。

インドはパキスタンとの紛争を抱えるカシミール地方を通過する経済回廊を中国とパキスタンが整備する計画に反発し、今回の会議への代表派遣は見送った。インド外務省報道官はカシミール問題のほか、中国がシルクロード構想に多額の債務をつぎ込んでいることにも懸念を示している。

米投資会社のエキゾティック・パートナーズは、中国が建設するインフラは実際に地元経済のためになるのか、建設資材、人的資源、資金などを提供する地元企業に新たな機会を提供するものになるのか、投資家の間で疑問が出ていると指摘。「政治的主権がどの程度まで犠牲にされるのか、中国の経済が無秩序に減速した場合プロジェクト完成リスクはどの程度あるのか」投資家は注視しているとしている。

*内容を追加して再送します。

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最終更新:5/16(火) 1:11

ロイター