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<大手5行>3年連続の減益 マイナス金利、利ざや縮小

毎日新聞 5/15(月) 22:03配信

 大手銀行5グループの2017年3月期連結決算が15日、出そろった。最終(当期)利益の合計は前期比3.8%減の2兆5192億円で、3年連続で減少した。日銀によるマイナス金利政策の影響で貸し出し利ざやが縮小したほか、米国大統領選後の米国債の価格下落(金利は上昇)で保有有価証券に損失が生じたことなどが響いた。

 本業のもうけを示す業務純益は、5グループ合算で同15.4%減の2兆5307億円だった。最終利益は、三井住友フィナンシャルグループ(FG)を除く4グループで減少した。

 みずほFGは同10.0%減の6035億円。マイナス金利が約400億円の利益押し下げ要因になった。年度前半の円高の影響で、海外からの手数料収入も伸び悩んだ。

 三菱UFJFGは、同2.6%減の9264億円だった。米国やタイの子会社の業績が拡大した一方、子会社の三菱UFJニコスやアコムが構造改革などで赤字を計上した。

 りそなホールディングス(HD)は12.1%減の1614億円、三井住友トラストは27.3%減の1214億円だった。

 三井住友FGは、証券子会社の業績が好調だったことや、消費者金融事業での前期の過払い金引当金計上の反動など特殊要因もあり、9.3%増の7065億円を確保した。

 18年3月期の各社の最終利益予想は、三菱UFJ、三井住友トラストの2グループが前期実績からの上積みを予想。三井住友FG、みずほFG、りそなHDの3グループで下振れを見込んだ。5グループ合計では3.5%減の2兆4300億円となる見通し。このうちマイナス金利の影響については、みずほFGが約450億~500億円と試算した。みずほFGの佐藤康博社長は「厳しい環境が続く」と語る。【宮川裕章、岡大介、松本尚也】

 ◇マイナス金利政策

 日銀が物価押し上げのため、2016年2月に導入した金融政策。金融機関が日銀に預けるお金の一部に0.1%のマイナス金利を課す。金融機関は日銀にお金を預けたままでは損をするため、貸し出しや投資に回そうとする▽金利が下がり、企業や個人がお金を借りやすくなる▽有利な投資先を求めてお金が海外に流れ、円安が進む--といった政策効果を期待した。

 マイナス金利導入後は、長期金利(10年物国債利回り)も一時マイナスになるなど、金利低下が加速。銀行や保険会社の貸し出し利ざやや運用利回りが減り、収益が悪化した。日銀は昨年9月、マイナス金利は維持する一方、長期金利を0%程度に誘導する「長短金利操作」を導入した。

最終更新:5/16(火) 1:00

毎日新聞