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東芝危機 半導体の売却差し止め請求 米WD申し立て 仲裁内容次第では再建に遅れも

産経新聞 5/15(月) 9:58配信

 東芝の半導体メモリー事業の売却をめぐり、生産で協業する米ウエスタンデジタル(WD)は14日、売却の差し止めを求めて国際商業会議所(ICC)国際仲裁裁判所に仲裁申立書を提出したと発表した。仲裁内容次第では、売却手続きが遅れて、東芝の再建計画が見直しを迫られる可能性がある。

 WDが14日(日本時間15日朝)に発表した声明によると、同社は自社の同意なしに東芝が半導体メモリー事業の持ち分を新会社である「東芝メモリ」に分離し、売却することは「明確に禁止されている」と主張した。

 その上で、問題解決のために取ったこれまでの取り組みがいずれも功を奏さず、「現時点で必要なステップは法的処理であると考える」と東芝との対決姿勢を鮮明にした。

 WDは4月、東芝宛てに「東芝メモリの売却は合弁契約に違反している」と警告し、入札手続きの停止と独占交渉権と独占交渉権を主張。一方、東芝は3日付けで送った書簡で「東芝メモリ売却にWDの同意は必要ない」と反論した。

 東芝がWDの要求を拒否したのは、半導体メモリーを生産する四日市工場(三重県四日市市)を元々共同運営していた米サンディスクをWDが昨年買収した際に東芝の合意を得ていないことが根拠だ。

 東芝はWDに対し、15日までに入札への妨害行為をやめなければ、四日市工場へのWD技術者の立ち入りや情報アクセスを遮断すると、徹底抗戦を視野に入れた強硬手段を突きつけたいた。

 東芝は米原発事業の巨額損失で平成29年3月末に負債が資産を上回る債務超過に転落する見通し。東芝メモリを30年3月末までに売却して債務超過を解消できれければ、東京証券取引所の規則で上場廃止になる。 

最終更新:5/15(月) 9:58

産経新聞