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ネット掲示板で身に覚えのない「風俗や金銭トラブル」書かれた…どうしたらいい?

5/15(月) 9:49配信

弁護士ドットコム

インターネット掲示板で、悪意ある投稿をされたと悩む人が、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに相談を寄せている。

問題になっているのは、相談者が通う大学に関係する人がよく見るという掲示板。相談者の留年が決まったことなどの事実のほか、風俗や金銭トラブルなど身に覚えがない事実無根の内容が書き込まれていたという。

相談者は、書き込んだ相手が大学関係者であることを示唆しながら、「特定して訴えたい」と怒りを隠さない。相談者はどうすればいいのだろうか。三野久光弁護士に聞いた。

●「投稿者」を特定する仕組みとは?

「不特定多数の人が閲覧できるサイトに、特定の個人の社会的名誉を傷つける内容が投稿された場合、その行為は名誉棄損にあたります。

名誉棄損は犯罪(刑法230条)として、3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金になります。それとともに、民事上も、原状回復や賠償義務の対象になります(民法709条、723条)」

投稿者はどのように特定できるのだろうか。

「ネットへの投稿では、一般的に、IPアドレスが記録されますから、サイト管理者が投稿者の氏名、住所がわからなくても、このIPアドレスから投稿者の契約しているプロバイダを判別できます。

プロバイダ責任制限法によって、侵害情報の被害者は、サイト管理者や、投稿者が契約しているプロバイダに対して、被害事実を申告し、サイト管理者からIPアドレスなど、プロバイダから投稿者の氏名、住所、メールアドレスなどの開示を求めることができることになっています。被害者はこの仕組みを使って発信者(投稿者)を特定することになります」

●投稿者に対して、記事削除と損害賠償を求めることができる

相手に対して、どのような請求ができるだろうか。

「投稿者に対しては、民事上、原状回復(記事の削除)と損害賠償請求ができます。記事の削除は、サイト管理者に対して、先ほどの開示請求と同時に侵害情報の削除を請求できますから、それによってすぐに削除されることがあります。

しかし、技術的に難しかったり、ほかの理由で拒否されることもあり、その場合、一刻も争う場合は、裁判所に仮処分申請をして、記事の削除の決定をもらいます。投稿者側がこれに応じないときは強制執行を申し立て、間接強制(削除するまで1日●●円を支払え)をします。

なお、仮処分は、相手方を呼び出すなどの手続きが必要で、一般的に3~6カ月を要します」

【取材協力弁護士】
三野 久光(みの・ひさみつ)弁護士
同志社大学卒、1987年4月弁護士登録、大阪弁護士会交通事故委員会委員長等歴任、2015年9月からシリウス法律事務所 共著に「狙われる!個人情報・プライバシー 被害救済の法律と実務」(民事法研究会)、「Q&A 自動車保険相談」(ぎょうせい)など
事務所名:シリウス法律事務所
事務所URL:http://www.sirius-law.net

弁護士ドットコムニュース編集部