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首都圏の私大生はなぜ生活が苦しいのか

ベネッセ 教育情報サイト 5/15(月) 10:01配信

5月も半ばとなり、新入生の生活も落ち着いたことでしょう。ただ、お子さんが大学生で、とりわけ地方から首都圏に下宿させたご家庭では、先月の出費の多さに、ため息をついているかもしれません。学生にとっても、これからの生活は大変です。実態はどうなっているのでしょうか。

自宅生と対照的な自宅外生の家計

東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の「私立大学新入生の家計負担調査」(1都5県の16大学・短大が対象)によると、昨春(2016<平成28>年度)の入学生で、自宅外通学者が入学の年(受験から入学後の12月まで)に掛かった費用は平均292万7,444円で、前年度に比べ2万5,700円減少しました。ただ、世帯の平均年収も1万7,000円減の899万2,000円となったため、年収に占める出費の割合は32.6%(前年度比0.2ポイント減)と、依然として負担が重いことに変わりはありません。

一方、自宅生は、世帯年収が18万5,000円増えて916万5,000円、入学年に掛かった費用は1万800円増の154万6,644円、年収に占める割合は16.9%(同0.2ポイント減)と、金額の増減は自宅外生と対照的です。家計に余裕のできた自宅生に対して、自宅外生は、年収が増えないなか、無理をして首都圏に送り出してもらっているようです。

そのため4~12月の仕送り額も、計80万1,300円と、前年度より9,200円減りました。出費が落ち着く6月以降は月8万5,700円(同1,000円減)と、1986(昭和61)年度の調査開始以来、最低を更新。家賃を除くと、一日790円(同60円減)にしかなりません。

ところが、奨学金を希望する自宅外生は66.0%で、前年度より3.9ポイント減っています。このうち実際に申請したのも、1.5ポイント減の70.1%。ただ、自宅生も希望者は3.1ポイント減の51.6%、そのうち申請者は0.7ポイント減の56.0%ですから、奨学金を避ける傾向が強まったのは一緒です。

生活が苦しくなっているのに、奨学金の利用は避ける……。なぜ、こんなことが起こっているのでしょう。

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最終更新:5/15(月) 10:01

ベネッセ 教育情報サイト