ここから本文です

地震対応の熊本県職員、4割が「心身不調」 業務量激増、休日取れず

西日本新聞 5/15(月) 9:41配信

 熊本地震の対応に従事した熊本県職員の約4割が「震災後、心身の不調があった」と訴えていたことが、県の調査で分かった。災害対応に追われ業務量が激増したことや、休日や休養が取れない状態が続いたことなどが原因とみられる。県は今月中に再調査を行い、職員の心身の状況を把握して必要なケアにつなげていく方針。

⇒【画像】手軽にリラックスできる方法

 調査は昨年9月に実施。回答者3632人のうち、37・8%の1373人が心身の不調を訴えた。このうち、不調が最初に表れた時期を「震災後1カ月以内」と答えた職員が8割以上を占めた。不調への対処を「特に何もしていない」と回答した職員は約半数の646人に上った。震災後最も忙しかった時期の休暇取得について「月に1日未満」「月に1~2日程度」と答えた職員も約2割に上った。

 熊本市も昨年5月、一般職員と嘱託職員を対象に調査を実施。9月末までに5023人から回答があり682人がうつ病または心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性があると判断された。このうち303人が産業医や保健師などと面談した。市は今年4月にも同様のアンケートを行い、現在、集計を進めている。

復興遅れにつながる

 東北大大学院の松本和紀准教授(予防精神医学)の話 被災自治体の職員や看護師らは、被災者でありながら業務過多の状態が続き二重のストレスを抱えている。代替要員がいないため離職や休職となると、復興の遅れにもつながる。うつ病やPTSD発症を予防するには、休暇を取得しやすくするなど労働環境の改善が不可欠だ。

=2017/05/15付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:5/15(月) 12:10

西日本新聞