ここから本文です

普通鋼電炉14社の前3月期、12社減益・1社赤字

5/15(月) 6:01配信

鉄鋼新聞

 普通鋼電炉メーカー14社の2017年3月期通期の決算が12日までに出そろった。販売量はおおむね前期並みだったが、販価下落で12社が減収。主原料の鉄スクラップ価格は上昇し、各社ともメタルスプレッドが大幅に悪化した。経常ベースでは12社が減益、1社が赤字。特に関東と東北に拠点を置く鉄筋棒鋼メーカーの東京鉄鋼と伊藤製鉄所は、第4四半期(17年1~3月)がともに赤字と事業環境の厳しさが浮き彫りになった。18年3月期通期の業績予想は公表した12社すべてが増収を見込んだ。経常利益見通しは6社が増益、1社が黒字化、5社は減益とまちまちだった。

 期初に期待された建設関連の製品需要は伸び悩みが続き、各社の販売量はおおむね前期並みに終わった。
 通期の鋼材販売量は東京製鉄が前期比5千トン減の208万トン、共英製鋼が同2万1千トン増の166万2千トン、合同製鉄が同1千トン増の98万6千トンなど。JFE条鋼は231万トンで前期比12万トン減、中山製鋼所は132万3千トンで同10万4千トン増、大阪製鉄は94万9千トンで同10万8千トン増と、増減が目立った。
 通期の販売単価は、共英が前期比5100円安、東鉄が5200円安、合鉄が5300円安など軒並み下落した。特に東京鉄鋼(8900円安)と伊藤製鉄所(7400円)の下落幅が大きかった。関東・東北地区の鉄筋市況の低迷が響いた。
 鉄スクラップ価格は昨年11月から上昇局面が続いた。特に17年1~3月は急ピッチの上昇となり、3月にはメーカー買値が約2年半ぶりの3万円台に高騰。通期ベースでも各社のスクラップ購入単価は前期比1500~3千円強上昇した。
 燃料費調整に伴い電力料金などエネルギーコストは改善したが、販価下落と原料高でメタルスプレッドは前期比7千~8千円縮小。特に東京鉄鋼は1万1800円、伊藤製鉄所は9100円と大幅なスプレッド悪化となった。東京鉄鋼の17年1~3月期は3億4500万円の営業赤字。
 ROS(売上高経常利益率)は大和工業のみ2ケタを確保。形鋼が主力の東鉄と大鉄は9%台と堅調だった。
 18年3月期通期の業績予想は各社とも数量増と販価改善を期待。特に東京五輪関連の需要期待もあり、下期の収益挽回を見込む。

最終更新:5/15(月) 6:01
鉄鋼新聞