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【バレー】世界クラブ女子サロンパスカップ 世界に勝つためには何が必要か。NECと久光の談話

バレーボールマガジン 5/15(月) 3:08配信

 世界クラブ女子選手権最終日は14日、神戸グリーンアリーナで最終日の試合が行われ、決勝は欧州女王ワクフバンク・イスタンブール(トルコ)が南米覇者レクソナ(ブラジル)を3―0で下し、4大会ぶり2度目の優勝を果たした。7、8位決定戦はNECが久光製薬に3―0で勝った。


NEC

山田晃豊監督

 日本チームが海外の高さ、パワーにどう対抗するかという意味でいろんなことを学んだ大会でした。世界と戦う上では失点の少なさが必要ですし、サーブ力もかなわない部分ではないと思います。ディフェンス、つなぎ、数字に表れない部分の質が海外以上でないと勝つことはできないでしょうし、あと技術力で、パワー、高さがない分ブロックの利用など、細かい技術の精度をどう上げていくかということが必要だと思います。あとは、海外のチームは陸続きですから、クラブチームでもナショナルチームでも頻繁に試合ができる環境にある。日本という場所にいながら、どう海外に対する内容を作っていくかというのもテーマ。そういう環境的なことも必要だと思いました。


島村春世

 世界を経験させてもらえて、自分たちに足りない部分がまだまだあるとわかったので、次のシーズンまた強化されたNECができていくと思います。今回の大会を経験させていただけて本当に感謝していますし、課題をしっかり消化できるように努力していきたいと思います。NECのバレーというのはどんなところからでも攻めていける、手数が多いというのは強みだと感じていて、相手ブロッカーは3人だけどこちらは4枚でも5枚でも増やせる状況というのは、世界相手に戦うときでも強みにできると思います。

 ラリー中にミドルが使えない(攻撃に参加できない)場面ができてしまうんですが、自分たちはラリー中こそ、セカンドテンポをやっていこうと。相手のブロックがレフトの2枚寄っているときに真ん中からの攻撃があると、自分の攻撃の一つとしても有効なのかなと思いますし、個人的にレフトの平行トスを打つことが好きなんですが、(ミドルブロッカーの自分が)そういうのもやっていくと攻撃の幅が広がっていくのかなと思うので、個人としてはその2つをやっていました。


古賀紗理那

 勝って終わることができて嬉しいです。みんなで声を掛け合いながら試合ができたのは、今シーズン通してずっとやってきたことだったので、それを最後に出せてよかったです。NECはトスが他のチームに比べて速くないので、たまに速いトスを打つと、相手ブロッカーが割れてきたりするので、そこを中に切り込むとかそういう攻撃パターンがいいのではと思います。サーブレシーブからだけではなくトランジションでも速いクイックを使ったり、海外のチームにはない攻撃とかがどんどん出てくると勝負できるのかなと思います。


近江あかり

 苦しい時間帯に、センターがマイナステンポだけでなく、セミなどをラリー中に呼んでもらって、ノーマークや1枚になって決めてくれた。(NECの)ミドルはセカンドテンポも打てる選手がたくさんいるので、そこは来シーズン以降の強みにしていきたい。海外の選手は身長もあるし大きいので、(攻撃の)アプローチを工夫しなくてもブロックの上から打ったり、パワーで1点を取れる。自分たちはそうではないので、速さがどうこうというよりも、ブロックアウトや一人時間差など、ヒットに至るまでのアプローチの工夫や緻密なバレーをしなければ。身長の高い選手はそういったちょこまかしたバレーは嫌なのかなという印象がある。世界相手にそういうバレーができた部分もありましが、課題もたくさん見えました。


久光製薬

酒井新悟監督

 想定していたことですが、高さとパワーに関して、世界のチームはずいぶん違いました。高い攻撃に対して、ブロックで触れる回数が減ることを想定して、ディフェンスラインを前に上げて強打を体で取る練習を積んできましたが、実際、効果があったかというと、出し切れなかった部分もありました。世界と戦う中で、ポジションの中で拾っていくてだてを考えていかないといけないと思いました。

 また、生命線であるボールコントロールやつなぎが、大会通じて精度がよくなかったというのも反省点。日本が上回らなければいけないところ、技やボールコントロールの精度も、今はもう海外の大きな選手がきっちりやっている。それ以上のものを身につけないと勝っていけないと思いました。(世界で勝つには)まずはサーブ力。世界で通用するサーブを打たないと相手の攻撃枚数が増え不利になる。そこはしっかりやっていきたい。もう一つはリバウンドを取ったあとの展開をもう少し考えながらできるチームにしたいと感じました。女子はフェイントが戦術になっていますが、打ち切れないときにただ単に相手に返してしまって、逆に攻撃される回数が増えてしまうケースが多かったと思うので、自分たちの攻撃の回数を増やす手だてというのも考えていかないといけないということも大会を通じて感じました。

 久光としては(けがをした)長岡(望悠)や新鍋(理沙)に続く、ライトをしっかりと打てる選手を育てていかなければいけないということも一つの課題だと感じました。


古藤千鶴

 チームスポーツなので、調子のいい悪いはあると思いますが、世界に勝っていくには今のプレーの質だったら、到底メダルは狙えないし、チームと成長もないと思います。今回悔しい結果に終わりましたが、次へのスタートを切るための惜敗だったと思うので、もう一度全員でアジアクラブ(選手権)に向けてしっかりチームを作っていきたいと思います。
 自分たちの強みの「レセプションアタックの決定」がどこにも負けてはいけないと思っています。それプラス、相手よりもディフェンス率を上げていかないと自分たちが持っている攻撃力も活かせないですし、単調なチームになってしまうと思うので、そこの詰めが甘かったと感じました。世界クラブ(選手権)は全敗してしまいましたが、スパイカー一人ひとり、個人個人の強打や軟打を織り込んだ攻撃など、これだったら決まるという実感があったと思いますし、チームとしては単調な攻撃ではなく、絡み。一対一のブロックをどう動かしていくか、スパイカーの枚数を増やしてどう攻撃を増やしていくかなどの工夫が世界相手だとすごく大事になってくると感じました。


石井優希

 久光のホームの神戸で世界大会が行われて、会社からの支援があっての大会がこういう結果で終わってしまって、応援してくださる皆さんにも会社の方々にも申し訳ない気持ちです。
(長岡や新鍋がけがで離脱して)エースや軸の選手が抜けて苦しい面はありましたが、誰が出ても戦力を落とさないチームということでずっとやってきたので、それは言い訳にすぎないので……。残ったメンバーでも勝たないとこれまでやってきた意味がないし、総戦力で戦っていく中では同じメンバーだけではきついので、底上げも含めこれからもっともっと詰めていかないといけないと思います。今大会いい部分もあったと思いますが、課題がたくさん見つかったので、(それを克服して)来シーズンいい入りができるようにしたいと思います。

(チームとしては)サーブレシーブで苦しめられました。絡みの攻撃は決まっていましたが、パス(サーブレシーブ)が返らないとそういう攻撃も使えないので、ABパスを返せるように技術を上げていかないといけないし、サーブでもっともっと攻めていかないといけない。ターゲットに打つだけではなく、ぎりぎりのラインをもっと攻めていかないと厳しいので、一つ一つのプレーの質をもっともっと上げていかないといけないと思います。相手を惑わす絡みの攻撃や、強弱をつけた攻撃、フェイントや軟打に対して海外選手は動きが遅いので、どこに置くかが大事だと思いますし、相手が嫌がるプレーを地道にやっていくことで、相手もイライラしてプレーが粗くなったりもあると思うので、そういうプレーを仕掛けていけるようにしたいです。

(個人的には)世界は高いのでシャットされてしまったり、されないようにブロックを抜くとミスをしてしまうといったプレーが増えてしまいましたが、試合を重ねるごとに絡み(の攻撃)が効くとか、見えた部分やつかめた部分もあったので、そういった部分を精度の高いものにしていけたら、もっともっといい戦いができると思います。野本(梨佳)や今村(優香)など、試合で経験できていないメンバーが入っていた中では、私や岩坂(名奈)さんが軸になって引っ張っていかないとバラバラになってしまう。イライラしてしまったときもありましたが、チームをまとめる役が大事ということはわかっていて、意識してやっていたので、今大会ではそういったプレー面ではない部分も成長できたと思います。

 初戦から苦しい戦いが続きましたが、各国のエースが集まったチームとできたことはいい経験になりました。個人的には久光としての今シーズンは終わりましたが、そういう選手と戦えたという自信や経験をプラスにして、全日本でしっかり頑張っていきたいと思います。

最終更新:5/16(火) 19:13

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