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ポテチ用ジャガイモで火花 米紙「検疫で保護」 農相「正当な措置」

5/15(月) 7:00配信

日本農業新聞

 日本は不足するポテトチップス用のジャガイモを、米国からもっと輸入するべきだ――。そんな記事が米主要紙に掲載され波紋を呼んでいる。日本が輸入を制限するのは検疫措置が理由だが、これを不当な非関税障壁と批判。今後の日米経済対話で米国政府が、検疫措置の緩和へ圧力を強めてくるとの懸念も出ている。

 掲載したのはウォール・ストリート・ジャーナル。「日本のポテトパニック 米国産の輸入拡大を」と題した4月下旬の社説(日本版)で、日本のポテトチップス不足騒動を取り上げた。

 この中で、病害虫の侵入防止のために日本が取ってきた植物検疫措置を「偽りの主張に基づく保護貿易主義の一環」と批判。日本が米国産ジャガイモの輸入を拡大しない理由は「輸入を阻止してきた農業ロビーが存在するから」と指摘した。「こうした非関税障壁のせいで、米国産の売り上げが抑えられている」とも訴え、検疫措置の緩和による輸入拡大を求めている。

 これに対して日本側は正当な措置と反論する。山本有二農相は12日の閣議後会見で「安易な植物防疫の非関税障壁論にはくみしない」と一蹴。「しっかりと防疫態勢を取っていくことが、わが国の食の安全・安心、生産者の将来不安の解消につながっている」と強調した。

 農水省によると、日本は国内生産に影響を与えないよう、病害虫のジャガイモシロシストセンチュウの発生国からジャガイモの輸入を禁止。米国産は、産地を未発生の15州に限ることや、国内のポテトチップス工場を臨海部に置くことなどの条件付きで2006年に解禁している。

 だが、日本のジャガイモの検疫措置について、米通商代表部(USTR)も3月に公表した外国貿易障壁報告書で「注視する」と関心を示す。日本の農業関係者は「今回記事に背中を押される形で米国政府が今後の日米経済対話で、検疫措置の緩和を強く求めてくるかもしれない」と語る。

日本農業新聞

最終更新:5/15(月) 7:00
日本農業新聞