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MSの新型「Surface Laptop」が搭載する“Windows10S“とは何か?

BUSINESS INSIDER JAPAN 5/15(月) 21:10配信

マイクロソフトは5月2日(米国時間)にニューヨークで行った教育向けの記者会見で、Windows10の新しいSKU(バリエーション)である「Windows 10 S」、そしてWindows 10 Sがプリインストールされた初のノートPC製品となる新型Surface「Surface Laptop」を発表した。Windows 10 Sは、Windowsの一部機能を制限し、セキュリティー性と生徒や教職員とのコラボレーション、校内利用時の管理性なども確保した「文教向けOS」として機能するようにしたものだ。

日本ではあまり知られていないが、北アメリカにおけるスクールPCのマーケットでは、GoogleのChromebookに搭載されるChrome OSが非常に大きなシェアを獲得している。

例えば、2017年3月にイギリスの調査会社Futuresource Consultingが発表したレポートによれば、北米のK-12セクター(※)におけるOSシェアは、16年には58%に達している。一方のWindowsは22%に過ぎない。

ChromeOSがここまでのシェアを獲得しているのは、マイクロソフトにとっては明らかに脅威で、何らかの手を打ちたいと考えるのは極めて自然な判断だ。

Windows 10 Sのターゲットはズバリ、このスクールPC市場。Chrome OSと真っ向対峙して、市場の奪取を狙ったものだ。搭載PCの価格設定も非常に戦略的で、今夏からパートナー企業が発売するWindows10S搭載PCは、Chromebookと同程度である189ドル(約2万1000円)という価格帯から登場すると発表している。

※K-12:幼稚園~高校卒業までの教育期間のこと。K-12の“K“はkindergarten(幼稚園)の“K“に由来

Windows 10 SはHome版ではなくむしろPro版に近い

冒頭に「一部機能を制限」と書いたので誤解した人もいるかもしれないが、実はWindows 10 Sは「機能を制限して安くライセンスする」というような、単なる機能制限版のWindowsではない。 マイクロソフトが発表しているFAQ(なんと、もう日本語化されている)によると、機能としてはむしろ、最上位SKUであるWindows 10 Proに近い。

通常利用の範囲で「制限」を感じる部分は、インストールできるアプリがWindows用のアプリストア「Windowsストア」アプリに限定されること、そしてブラウザがMicrosoft Edgeになることだ。

アプリをストア経由でのインストールに限ることには、一定のセキュリティ性を担保しつつ、文教向けに不向きなアプリを排除しようという狙いがあると考えられる。Windowsストアはマイクロソフトの認証を通ったアプリが並んでいるため、悪意あるコードや振る舞いをするアプリの排除に一定の効果があるのは確かだ。

すでにデジタルドキュメントの社会インフラとなっているOfficeアプリについては、「Microsoft Store for Education」でWord、Excel、PowerPointを含む文教向けのストア版Office(Office 365 for Education)を6月から配信することが米マイクロソフトのOffice Blogで発表されている。

同ブログによればOffice 365 for Educationは、学生と教員向けに無料で提供するとしている(ちなみに、無料提供されるのはオンライン版のOffice365 for Educationのみ。デスクトップ版のOffifceアプリは学生向け月額6ドル、教職員向け月額8ドルでの有料提供となる)。

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最終更新:5/15(月) 21:10

BUSINESS INSIDER JAPAN