ここから本文です

幕張で英語版「交番だより」創刊 五輪見据え、外国人へ啓発 巡査が製作し好評

千葉日報オンライン 5/15(月) 12:10配信

 3年後の東京五輪・パラリンピックで競技会場となる幕張メッセがあり、外国人の住民も多い海浜幕張地区(千葉市美浜区)を管轄する千葉西署(永沢正明署長)の盛合翔子地域課巡査(24)が、英語版の交番だより「The Police Times」を製作し好評だ。管内の犯罪情勢や対策法を英語で解説し、訪日・在日外国人の防犯意識向上を狙う。英語のほか、韓国語もこなす才女は「語学力を五輪の成功に役立てたい」と意欲を見せる。

 「試しに作ったら、上司が褒めてくれた」

 昨年暮れ。得意の語学を治安維持に生かしたい-と思い立ち、仕事の合間を縫って「The Police Times」を試作した。かねてから外国人への啓発不足も感じていた。

 早速所属する移動交番のメンバーに売り込むと、完成度の高さを上司である玉沢恵一警部補(51)に絶賛された。「何でも挑戦させてもらえる環境に感謝している」と笑顔を見せる。

 交番だよりは、各署の交番や移動交番に勤務する警察官が、事件や事故の発生状況を踏まえて注意を促すオリジナルの広報紙。イラストを取り入れるなどして市民の目に留まるよう工夫されており、交番などに張り出される。

 記念すべき“創刊号”は、管内で被害が増加する自転車盗難への注意を喚起。「自転車のダブルロックや安全な駐輪場の利用などを呼び掛ける内容。カラー印刷で、簡潔な英文を心掛けた」という力作。インターナショナルスクールや日本語サークルなど、外国人が多く集まる場所を中心に直接配布したところ、「『他の人とも共有したいので、もっと欲しい』と言われた」など評判は上々だ。

 語学は学生時代から得意だった。県内屈指の進学校、県立東葛飾高校(柏市)を卒業後、津田塾大学学芸学部で英語力を磨いた。3年次には韓国へ留学。1年間の猛勉強を経て、韓国語も会得した。

 警察官の道を選んだのは、警視庁で白バイ隊員を務める兄の存在が大きい。「責任感を持って働く兄の姿を見て、生まれ故郷である千葉を守りたいという気持ちが芽生えた」

 現在は住民への防犯講話などに従事する一方、通訳としても重宝がられる。「外国人の被疑者も多く、捜査員からも呼ばれる。『盛合がいてくれて助かった』と言ってもらえるとうれしいし、自分の能力が役に立っている実感がある」。多忙な毎日にも、充実感があふれている。

 「第2号は、子どもの防犯をテーマにしたい」と“編集長”は構想を練っている。だが、それだけでは終わらない。見据えるのは3年後の東京五輪。「警備や通訳として、大会の一部となって働くのが目標」。そしていずれは「通訳のできる捜査員として、事件解決に貢献したい。そのために、引き続き語学をしっかり勉強していきます」。

最終更新:5/15(月) 12:56

千葉日報オンライン