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「返礼品やめるわけにはいかない」ふるさと納税 「自粛」通知が波紋 福岡の3市長が見解

西日本新聞 5/15(月) 11:26配信

 ふるさと納税の返礼品に関する総務省通知(4月1日付)を巡り、制度活用に積極的に取り組んできた福岡県筑後地区の自治体に波紋が広がっている。通知は自治体間の過度な返礼品競争を是正する目的だが、人気の返礼品の自粛を求められた自治体からは反発も起きている。大川、久留米、八女の3市長に定例会見で見解を聞いた。

 「ふるさと納税で、市内の業者や市民のやる気が一段上がった。悪いことをしているつもりは全くない。当面、やめるわけにはいかない」。国内有数の家具産地、大川市の倉重良一市長は、返礼品の家具を継続する考えを強調した。通知に強制力はないが、家具や家電、貴金属、自転車などを「資産性の高い返礼品」として例示し、自粛を求めている。

 市によると、返礼品約1100点のうち、家具を含むインテリア類は約900点。市へのふるさと納税は関東、関西圏からが4分の3を占め、大川家具のPRに貢献している。倉重市長は「いろんな工夫で(寄付者に)アプローチしていることを、とがめられるのはいかがなものかという思いがある」と語り、通知に疑問を示した。

 久留米市は、人気上位の自転車が自粛の対象となっている。楢原利則市長は「国の指導がある以上、基本的にはそれに従った対応を取らざるを得ない」としながらも「(高額な)電動自転車は致し方ないが、一般の自転車はいいんじゃないか」と語り、一部を継続できないか、総務省と協議する考えを明らかにした。

 通知は、返礼品を寄付額の3割以下とすることも求めている。神棚や彫刻品など、一部が5割を超える八女市の三田村統之市長は「3割以下にこだわる必要はないが、極端なことはできない」と通知に従う考え。ただ、4割程度の返礼品については「喜んでいただけるなら、気にする必要はない」とも語った。

 ふるさと納税を所管する総務省市町村税課は「返礼品競争が激しくなり、制度自体への批判が高まっている。地方から一定のルールや割合を示してほしいとの声があった」と、通知内容に理解を求める。自治体が通知に従わない場合は「必要に応じて個別の市町村に対応を要請することもある」としている。

西日本新聞社

最終更新:5/15(月) 11:26

西日本新聞