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アドマイヤリード新女王今年も波乱/ヴィクトリアM

日刊スポーツ 5/15(月) 8:55配信

<ヴィクトリアマイル>◇14日=東京◇G1◇芝1600メートル◇4歳上牝◇出走17頭

【写真】ヴィクトリアマイルを制した左から須貝調教師、近藤オーナー、ルメール騎手

 絶好調男に導かれ、新女王が誕生した。クリストフ・ルメール騎手(37)が騎乗した6番人気アドマイヤリード(牝4、須貝)が重賞初勝利をG1制覇で飾った。勝ちタイムは1分33秒9。同騎手はこの日の東京1RでJRA通算600勝を達成。さらに4勝2着5回と1日最多連対記録に並ぶ9連対を達成した。

 わずかな隙間を見逃さなかった。ルメール騎手はアドマイヤリードと1頭分のスペースに迷わず突っ込んだ。ソルヴェイグとスマートレイアーの間。残り200メートル。外を回せば距離ロス、内を通れば荒れた馬場が待ち受ける。活路は真ん中にしかなかった。2頭に接触しながらも、ヴィクトリーロードをこじ開けた。「前が狭くなることもあったけど、直線に入ってからもパスしていける力があった」。小さな馬体で突き抜けた。

 ルメール騎手には全てが見えていた。土曜の降雨の影響が残り、馬場はやや重。「この馬場は上手。前走でも、いい脚を使っていたので」と振り返る。重馬場のインを突いた阪神牝馬S2着の経験が生きた。道中は中団最内に陣取り、クイーンズリングの後ろで勝機をうかがった。「ペースが遅かったので、直線まで我慢した。瞬発力がすごいけど、使える脚は短い」。勝負は一瞬。計算ずくの騎乗で金星をもぎ取った。

 まさに「ルメールデー」となった。1RでJRA通算600勝を達成すると、1日9連対となるJRAタイ記録をマークした。「まだ的場さんには届かないけど…」と、地方通算6999勝の「大井の帝王」的場文男騎手(60)を引き合いに出し、さらなる勝ち星量産を誓った。

 鞍上のリードに小柄な牝馬が応えた。馬体重422キロは史上最軽量での戴冠。3歳時から20キロ近い増量に成功し、牡馬同様の調整をこなすまでに心身が成長。昨秋以降は追い切り2日後にも坂路を駆け上がれる姿に、鞍上もたくましさを覚えていた。「去年とは馬が違う。今年は大きいレースをいくつか勝てる」と予言した通りの好結果。課題の長距離輸送もこなしたことで、夢は広がる。今後は静養し、7月30日札幌のクイーンS(G3、芝1800メートル)で復帰予定。牝馬路線をリードする新たなヒロインが登場した。【松田直樹】

<ルメール騎手の記録>

 ◆通算600勝 ルメール騎手が東京1Rをミンネザングで勝ち、JRA通算600勝を達成した。史上72人目、現役では29人目。3627戦での達成は武豊騎手の3683戦よりも早い。

 ◆1日最多連対記録 クリストフ・ルメール騎手が14日、東京12Rをシュテルングランツで勝ち、1日最多連対記録に並ぶ9連対を達成した。過去、武豊が3回(93年12月19日阪神、99年11月27日小倉、02年10月20日京都)、横山典(05年8月27日札幌)、藤田(07年6月16日函館)、岩田(12年3月25日阪神)が達成している。

<ヴィクトリアMアラカルト>

 ◆ステイゴールド産駒 のべ10頭目で初勝利。これまで最高は15年レッドリヴェールの4着。JRA・G1は中山GJのオジュウチョウサンに続く今年2勝目、通算24勝目。重賞は今年5勝目、通算79勝目。

 ◆ノーザンファーム 14年ヴィルシーナ以来の5勝目。JRA・G1はNHKマイルC(アエロリット)に続く2週連続Vで今年4勝目、通算105勝目。

 ◆関西馬 13年ヴィルシーナから5年連続で勝利。全12回で8勝。

 ◆最軽量V 馬体重422キロは歴代優勝馬の最軽量を更新。従来記録は10年ブエナビスタの448キロ。

 ◆前走阪神牝馬S組 昨年のストレイトガールに続き2年連続4勝目。

 ◆馬連最高払戻金額 過去に3連単2000万超も出た荒れるヴィクトリアMだが、今年の馬連(5)(10)の払戻金4万2710円(61番人気)は同レースの式別最高払戻金額。

最終更新:5/15(月) 10:02

日刊スポーツ

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