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サイバー被害なお拡大か-背後にロシア語ハッカーとの見方も

5/15(月) 6:41配信

Bloomberg

前例のない規模で世界中に拡大したサイバー攻撃の被害は今週も続く見通しだが、政府や企業による防戦が奏功し、当初の攻撃の勢いは静まりつつある。

欧州連合(EU)の法執行当局、欧州警察機関(ユーロポール)によれば、これまでに少なくとも150カ国で20万台超のコンピューターが感染した。英国立サイバー・セキュリティー・センター(NCSC)によれば、「ランサム(身代金)ウエア」による新たな被害は「かなり大きな規模で」生じると考えられる。

ユーロポールの広報担当者は、「今のところ、被害にあったコンピューターの数は増加していないもようだ」と話す。「いずれ暗号解読ツールを入手するが、それまでの間、脅威は依然消えておらず、なお災害からの回復モードにある」と述べた。

フランスの自動車メーカー、ルノーは一時、ランサムウエアの感染拡大を阻止するため、一部工場の操業を停止したが、その後、全世界で90%の生産設備が操業を再開した。ルノーの広報担当者が15日明らかにした。日産自動車は英サンダーランド工場も含め欧州全域での生産を予定通り15日に再開したと、広報担当のニコラス・マックスフィールド氏が電子メールで説明した。サンダーランド工場では12日夜の一時的な被害にとどまったという。

アラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置くサイバーセキュリティー会社コミー・テクノロジーズの創設者マット・スイッシュ氏は、ランサムウエアの変種が見つかったと指摘。この変種のウイルスに感染したコンピューターは1万台ほどだと述べた。パソコン(PC)の復旧と引き換えに金銭を要求するタイプのこの攻撃ソフトウエアは、米国家安全保障局(NSA)から流出したとされる技術を利用したもの。これまでに感染が確認されたのは英国民保健サービス(NHS)やロシア内務省、中国の政府機関、ドイツ鉄道会社ドイチェ・バーン、日産自動車、仏ルノー、ペトロチャイナ、米フェデックスなどの企業や病院のコンピューターシステムで、東欧から米国、アジアまで世界各地に及ぶ。

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最終更新:5/15(月) 23:39
Bloomberg