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伸縮自在の導電素材=世界最高性能、ロボットなど応用―東大

時事通信 5/16(火) 0:10配信

 伸び縮みしても高い導電率を維持する伸縮性導体(電気を通す物質)を、東京大が開発した。元の長さの5倍に伸ばした時の導電率は世界最高クラスで、人に近い柔らかな素材を使ったロボットや、身に着けるウエアラブル端末などに応用が期待される。論文は15日付の英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に掲載された。

 伸縮自在の導電素材は、ゴムなどの伸縮性はあるが電気を通さない物質に、銀の粒子やカーボンナノチューブなどの電気を通す物質を混ぜて作る。しかし、伸縮性を高めると電気が通りにくくなり、混ぜる導電性素材を増やすと伸縮性が維持できない課題があった。

 東京大の染谷隆夫教授らの研究チームは、直径がマイクロメートル(マイクロは100万分の1)程度の銀の粉と界面活性剤を混ぜたフッ素ゴムを加熱処理すると、高い導電性と伸縮性を合わせ持った素材ができることを発見した。

 詳しく調べたところ、銀粉の表面にできた酸化銀の膜がゴムの中に溶け出し、加熱によってナノメートル(ナノは10億分の1)程度の粒子となって均一に分布していることを突き止めた。ナノ粒子を直接添加する方法では、粒子が均一に分布せず、十分な導電性が実現できないことも分かった。 

最終更新:5/16(火) 0:14

時事通信