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睡眠障害の症状抑制、オレキシン様の化合物作成し効果確認 筑波大チーム

5/16(火) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

日中に強い眠気や脱力発作などに襲われる睡眠障害「ナルコレプシー」について、症状を抑制する物質を開発し、効果があることがマウスによる実験で確認したと、筑波大の研究チームが15日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。ナルコレプシーの新たな治療薬につながると期待される。

ナルコレプシーは、日中の耐え難い眠気や、感情の高まりなどによって体の筋肉が脱力する発作を起こし、患者の生活全般に深刻な影響を及ぼしている。

筑波大国際統合睡眠医科学研究機構のグループは、神経伝達をつかさどり覚醒を維持するオレキシンという物質と同等の作用を持つ化合物を作ることに成功。これを使い、正常なマウスに投与する実験を行ったところ、覚醒時間が延長されることが確認された。連日投与した場合は、ナルコレプシー患者に多い体重の増加も抑えられた。筋肉が脱力する発作を人為的に起こしたマウスに投与すると発作が抑制された。

柳沢正史教授は「将来的に病因の治療薬として使い、経口で効く薬を作りたい」と述べた。うつ病の過眠症や、薬の副作用による過剰な眠気などを伴うほかの睡眠障害を改善する創薬にもつながるとみている。 (綿引正雄)

茨城新聞社