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東芝「存続」はあるのか 監査法人、銀行とも不協和音

J-CASTニュース 5/16(火) 13:03配信

 東芝は2017年5月15日午前11時31分、「2016年度通期業績見通しに関するお知らせ」を発表した。東証が定める「上場企業は決算期末から45日以内に決算状況を開示するのが適当」との期限を15日に迎え、監査承認が得られていない暫定的な決算を「見通し」として発表する苦肉の策だった。

 内容は、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)が米連邦破産法の適用を申請するなどした原発事業の巨額損失により、純損益は9500億円の赤字となった。17年3月末の債務超過額は株主資本ベースで5400億円、純資産ベースで2600億円となった。今回、初めて発表した18年3月期の業績見通しは、最終利益は500億円と黒字転換を見込んでいる。

■債務超過解消にも暗雲

 東芝が16年4-12月期決算に続き監査法人の承認を得られないまま、苦肉の策に打って出た背景には、様々な要因がある。

 3月末時点での債務超過が決定したことで、東芝は、東証1部から2部への転落することになる。

 当日、午後2時から記者会見した綱川智社長は、18年3月末には記憶用半導体フラッシュメモリー事業の売却により、債務超過は解消できるとの見通しを示した。もし、債務超過を解消できなければ、上場廃止となる可能性が高い。

 ところが、肝心の半導体事業の売却手続きが、共同投資する米ウエスタン・デジタル(WD)と意見が食い違い、暗礁に乗り上げている。WDは米現地時間の5月14日、売却が契約違反に当たるとして、中止を求める仲裁の申立書を国際仲裁裁判所に提出したと発表した。綱川社長は記者会見で「WDにプロセスを止める根拠はない」と強気の構えを示しているが、半導体事業の売却が遅れれば、債務超過解消のための原資を調達するとは難しくなる。

 また、決算発表に代わる異例の見通し発表を行った点について、東芝は「現時点で監査手続きは継続しているが、期末から45日を経過することを考慮した」と説明している。しかし、監査法人との意見対立、半導体事業の売却でのWDとの対立などの問題は、簡単に片付くようなものではない。このため、その現状を明らかにし、株主に対する説明責任だけでも果たそうとしたのだろう。

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最終更新:5/16(火) 17:26

J-CASTニュース