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「そもそも、ふるさと納税とは」 健全発展目指す自治体連合事務局に聞く

5/16(火) 21:33配信

THE PAGE

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 「ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合」が16日、ふるさと納税を提唱した西川一誠福井県知事の呼びかけで発足しました。そもそもふるさと納税制度とはどのような制度で、なぜ、このような自治体連合を設立したのか。自治体連合の事務局を務める福井県総合政策部ふるさと県民局地域交流推進課の藤丸伸和課長に話を聞きました。

税制のライフサイクルのバランスが崩れているという問題意識から提言

── そもそもふるさと納税とはどのような制度でしょうか。

ふるさと納税は、10年以上前、西川知事が新聞に論文を掲載したのがはじまり。ふるさと寄付控除の制度創設を提案しました。当時から地方分権は言われていましたが、地方で育てた若者が進学就職の段階で都心に出て行ってしまう。そうすると都心で働いて納税はその都市の自治体に納めることになり、地方が子育てや教育にいろんな制度をつくり、税金を使って育てた人材が都市部に移り住んでいく。都市部はそこに集まってきた人材によって租税が受け取られているということで税制においてライフサイクルとのバランスが崩れているのでは、という問題意識のもとで西川知事が提言をしたという経緯があります。

地方と都市の間で若いころは地方が子どもを育てるためにお金を使い、そして都市に出て、都市は租税を受け取るというところを、なんとか解消できないかということを考えたのが1点です。

ふるさとを離れても応援できないか 「納税者主権」で生まれた制度

それから、ふるさとを離れてしまうとふるさとを思う気持ちはあっても応援するという行為が形に出来ないというところがありました。寄付という考えを用いて、ふるさと納税制度があれば、ふるさとから離れていても何らかの応援が出来るという画期的な制度で当時総務大臣だった菅官房長官のリーダーシップの下にこの制度が出来たのです。

これはこれまでにない利点があり、ひとつは「納税者主権」です。これまでは住居地の自治体に税金を納めるためにそこに主体性、自分の意思で納めるという気持ちは涌きにくかったと思いますが、ふるさと納税制度は自分が生まれ育ったふるさとに寄付するとか、以前住んでいたまちなど、応援したいと思うゆかりのあるところもふるさとに含める概念の中で、自分の意思で納税先を選べるという今までにない新しい切り口がありました。

自分の意思で納めたということは、どういう風に活用されているのか知りたいと思いますし、事前にどんな政策に活かされるのか示されれば、寄付に対する意欲も増すことにつながるので、納税者が寄付という行為を通じて、自分の意思で納税先と寄付の使い道を選ぶことが出来ます。使われ方に関心を持ち続けることが出来るという、これまでにない納税者主権の考え方が広まっていくのでは、ということを知事は言っていました。

3点目は寄付を受け取る自治体側の考え方です。寄付を受け取る以上はどんな政策に寄付を活かしていくのかということについて相当知恵を出さなきゃいけないです。発信の仕方も含めて、自治体が自らの政策を発信していくために制度が活用されていくのではないでしょうか。こういう政策に使うということをアピールするとともに、寄付した方に成果について情報を伝えることも必要になってくるので、自治体自身の考え方、政策の作り方、そして成果の伝え方、これらがいいサイクルの中で回っていく可能性を秘めているということで自治体政策の向上にもつながるという観点がある。以上、3つのこれまでにない新しい可能性が広がっていくということで提案をした、ということです。

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最終更新:5/21(日) 6:05
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