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東芝、WDへの通信遮断を保留 半導体売却で協議継続の姿勢

SankeiBiz 5/17(水) 8:15配信

 経営再建中の東芝が、三重県四日市市の半導体メモリー工場を共同運営するウエスタン・デジタル(WD)に対し、事前通告していた通信設備の遮断の判断を保留していることが16日、分かった。半導体子会社「東芝メモリ」の売却で対立し、対抗措置として検討していたが、問題解決のため、協議を続けていく姿勢に転換したもようだ。

 東芝は5月3日にWDに書簡を送付し、米国時間15日までに入札に関する「妨害行為」をやめなければ、四日市工場からWDの技術者を閉め出すと警告。東芝の綱川智社長は15日の記者会見で「データへのアクセス制限を16日に判断する」としていた。

 WDは米国時間14日に売却差し止めを求める申立書を国際仲介裁判所に提出するなど、両社の対立は泥沼化。決裂が決定的になれば東芝の財務改善計画が狂う懸念もあり、話し合いを続ける意向になったとみられる。

 一方、政府から懸念の声も出ている。世耕弘成経済産業相は16日の閣議後会見で「四日市市に技術や雇用が残るかどうかを政府は注視している。いたずらに対立するのではなく密接なコミュニケーションをとってもらいたい」と対話による解決を促した。

 東芝は強硬措置を見送ったが、危機的な財務状況にあり、東芝メモリ売却による資金調達に失敗すれば上場廃止は免れない。今後は、対話による早期の解決が焦点となる。

 半導体工場の地元では「対立しても見守るしかない」(四日市市の担当者)と不安が広がっていた。三重県や四日市市は雇用の維持を求めており、事態を注視しているという。

最終更新:5/17(水) 8:15

SankeiBiz