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クラブの外部支援員、全中学校に配置進む 神戸市

神戸新聞NEXT 5/16(火) 17:46配信

 神戸市内の全中学校に、部活動を支える「外部支援員」の配置が進められている。全国的に教員の長時間勤務が問題化。特に中学では部活指導が原因の一つとされる。その負担を軽減しようと、神戸市教育委員会は、顧問がいなくても部活動を見ることのできる外部支援員を市立中学校(義務教育学校を含む)に導入し、これまで全82校中81校に配置した。(井上 駿)

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 「もっと膝を使ってラケットを振って」。本庄中(神戸市東灘区)で男子ソフトテニス部を指導するのは、この春から外部支援員に就任した教員OBの森下弥鈴さん(62)。大会を控える中、顧問は家庭訪問で不在のため森下さんが代わって指導を行う。

 ソフトテニス部の指導歴を買われ、信原孝彦校長から依頼された。信原校長は「顧問が急な校務が入った時などに部の面倒を見てもらう。負担軽減だけでなく、研修や教材研究に割ける時間が増え、スキルアップにも役立つ」と期待する。

 実は、同市教委は部活指導歴の浅い教員を支援するため、1998年度から教員OBや地域スポーツ団体関係者らを外部指導員として導入。しかし、顧問がいない場所での活動を見ることはできなかった。

 同市教委は昨年6~8月、教員らを対象に多忙化についてのアンケートを実施。回答総数1403件のうち436件が「スポーツ活動・部活動・職員体育」に関する意見で、「部活が終わるまで校務ができない」「部活を休みにすると保護者の理解が得られない」など切実な声もあった。

 そこで、同市教委は従来の制度を改め、単独で部活動を見ることのできる外部支援員を今年4月から配置。専門性が必要なく、複数の部活を担当することもでき、活動日数も最大週3日から4日に増やした。1回2時間程度に対し約2千円の手当を支給する。

 同市教委は「部活の重要性に変わりはないが、教員の多忙化を解消し、ゆとりを持って子どもたちに接してもらいたい」とする。

 文部科学省は4月、部活指導や大会引率を担う「部活動指導員」を導入。神戸市を除く兵庫県内で部活動指導員を活用した事例について、県教育委員会は「市町からそうした報告はない」としている。

 【部活動指導員】部活動の練習、土日の試合・発表会などが教員の長時間労働の要因の一つとされ、中央教育審議会は2015年12月の「チーム学校」答申の中で、外部スタッフが単独で指導や引率を行えるよう提言。これを受けて文科省は学校教育法施行規則を改正、17年4月から各教育委員会が部活動指導員を置けるようにした。

最終更新:5/16(火) 17:58

神戸新聞NEXT