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NY市場サマリー(15日)

ロイター 5/16(火) 6:54配信

[ 16日 ロイター] - <為替> ドルがユーロやスイスフランなどの通貨に対して下落した。ニューヨーク連銀が発表した5月のNY州製造業業況指数が予想外に低下したことを受け、ドルを売る動きが優勢になった。またコモディティ価格の反発を好感してカナダドルや豪ドルなどの資源国通貨が買われた。

5月のNY州製造業業況指数は前月から低下し、昨年10月以降で初めてマイナス圏に沈んだ。アナリストらは、同指数の低下は製造業セクターの景況が悪化する前兆になり得ると警戒している。

同指数の発表後にユーロ/ドル<EUR=>は一時、1週間ぶりの高値となる1.0989ドルに上昇。ドル/スイスフラン<CHF=>は1週間ぶりの安値である0.9958フランに下落した。

JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は調査ノートに「製造業セクターは年初の堅調な滑り出しに続いて、ある程度は減速すると予想していたが、仮にNY州製造業業況調査の新規受注指数が信頼できる先行指標であることが立証されれば、減速は当社が予想していたよりも深刻になる可能性がある」と記した。

またウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニア通貨ストラテジスト、エリック・ビロリア氏は5月のNY州製造業業況指数について「市場予想は上昇となっていたが、予想より弱く、本日のドルの軟調な地合いの一因になった」と説明した。

サウジアラビアとロシアは15日、原油の協調減産を2018年3月まで延長する必要性を巡り合意した。これを手掛かりに原油先物価格が上昇し、資源国通貨を押し上げた。

カナダドルは米ドルに対して一時、過去2週間強で最も高い水準に上昇。豪ドルは対米ドルで一時、12日ぶりの高値となった。コロンビアやロシアなどの石油輸出国の通貨もドルに対して値上がりした。

米商品先物取引委員会(CFTC)が先週発表した、IMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、ユーロは約3年ぶりに買い越しとなり、豪ドルも買い越しだった。

<債券> 国債利回りが小幅上昇した。市場は年内の米利上げペースを巡り一段の手掛かりを求めているが、今週は大きな経済指標の発表もなく、材料難の展開となっている。

終盤の取引で、米10年債利回りは3/32安。利回りは2.34%と、前週末の2.33%から上昇した。北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けた逃避買いで、オーバーナイトの取引では5月3日以来の水準となる2.32%まで低下していた。

朝方発表された5月のニューヨーク州製造業業況指数が昨年10月以来初めてマイナス圏に沈んだことで、利回りが低下する場面もあった。

米10年債利回りは3月22日以降、約2.20─2.40%のレンジでおおむね推移。トランプ政権が年内に税制改革などの重要法案を立法化できるか明確になるまで、市場は様子見姿勢を維持している。

ノバ・スコシア銀行の米国債トレーディング部門責任者、チャールズ・コミスキー氏は「いずれの方向に動くとしても、不透明な材料が多過ぎる」とし、「何かが起こるまで狭いレンジ取引となる」と話す。

CMEグループのフェドウォッチによると、米フェデラルファンド(FF)金利先物が織り込む6月利上げの確率は69%と、1週間前の83%から低下した。年内さらに2度、またはこれを上回る利上げの予想確率は49%にとどまっている。

<株式> 上昇し、S&P総合500種とナスダック総合が最高値を更新して引けた。世界各地のサイバー攻撃を受けてサイバーセキュリティー関連株が買われた。サウジアラビアとロシアが減産延長の必要性で合意し原油高が進んだことも好感された。

サイバーセキュリティー銘柄は「ランサム(身代金)ウエア」による攻撃が広がっている中で対策需要が高まるとの期待から、ファイア・アイ<FEYE.O>が7.5%高となったほか、シマンテック<SYMC.O>とパロアルトネットワークス<PANW.N>はいずれも3%超上昇した。

また原油の値上がりや、全米住宅建設業者協会(NAHB)の5月住宅建設業者指数が上昇したことで米経済に対する明るい見方が強まり、金融株<.SPSY>がS&P総合500種を押し上げた。キーフ・ブルイエット・アンド・ウッズのトレーディング責任者R・J・グラント氏は「原油市場が堅調で相場の追い風になった」と指摘した。

住宅建設業者指数の改善についてプルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は、米経済がピークを付けたかどうかを巡り市場の見方が交錯しているだけに、相場を支える上で必要な材料だと述べた。

S&Pの11セクターのうち9つが上昇。ハイテク<.SPLRCT>や金融以外では、素材<.SPLRCM>も上げをけん引した。

個別銘柄では医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ.N>とネットワーク機器のシスコシステムズ<CSCO.O>がS&P総合500種の上昇に最も貢献した。両社とも有力アナリストが投資判断を引き上げた。

<金先物> ドル安・ユーロ高の進行に伴う割安感から買いが先行し、4日続伸した。6月物の清算値は前週末比2.30ドル(0.19%)高の1オンス=1230.00ドル。

<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)主導による協調減産延長への期待から買い進まれ、 4営業日続伸した。米国産標準油種WTI6月物の清算値は前週末比1.01ドル(2.11%)高の1バレル=48.85ドルと、中心限月ベースで4月28日(49.33ド ル)以来2週間ぶりの高値となった。7月物の清算値は0.99ドル高の49.16ドル となった。

サウジアラビアとロシアのエネルギー担当相は15日、OPEC加盟国とロシアなどの 非加盟国が1月から実施している協調減産について、期限切れ後の7月以降も9カ月間延 長する必要性で意見が一致したことを明らかにした。

最終更新:5/16(火) 6:54

ロイター