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宮古島市議へのネット中傷 デマ情報、拡散続く 識者「刑事罰の可能性も」

琉球新報 5/16(火) 10:07配信

 宮古島市への陸上自衛隊配備計画に反対する同市議会の石嶺香織市議(36)の発言を巡り、インターネット上で誹謗(ひぼう)中傷が噴出している。石嶺市議は3月に自身のフェイスブック(FB)上で、米海兵隊の訓練を受けた自衛隊が宮古島に配備されたら「絶対に婦女暴行事件が起こる」などと投稿し、その後削除しおわびした。しかしそれをきっかけに今もネット上では「キチガイ」「売国奴」などと中傷やデマが続く。「炎上」の背景について精神科医の香山リカさんは「ネット上では権力に相対するマイノリティーの意見を頭ごなしに否定しようとする人たちがいる。特に米軍基地に異を唱える沖縄に視線が集まっている」と指摘する。


 3月の自衛隊に関するFBの投稿で、石嶺市議に対し市議会では辞職勧告決議が提起され賛成多数で可決された。しかし石嶺市議は拒否した。

 以来、ネット上で石嶺市議の一挙一動に注目が集まり、今月も誤った情報が拡散された。6日、石嶺市議は市内のコンビニで自衛隊の離島奪還作戦を紹介するDVDが販売されていることやその内容を問題視し、FBに投稿した。

 これを見た市内在住の石嶺市議の支援者が、コンビニの本部へ連絡し撤去を申し出たことを投稿した。するとネット上では石嶺市議と支援者の投稿を切り貼りし加工された画像が添付され「石嶺市議がコンビニへクレームをつけて撤去を申し出た」と、誤った情報が拡散された。

 石嶺市議はFBの投稿について、防衛省が制作協力したDVDは自衛隊の武力行使を強調した内容で、有事の際の住民避難や保護については触れていなかったとし「誘致派は自衛隊が『守ってくれる』と主張しているが、有事の際に住民保護は最優先ではないとの問題提起をしたかった」と説明した。

 その上で「ネット上の攻撃は陸自配備反対の声をつぶすのが目的だろう。発言すれば攻撃されるのは分かっているが、声を上げるのをやめたら物を言えない社会が助長される。声を上げ続けることが大事だ」と話した。

 香山さんは「権力に臆せず意見する人が気に食わないから、たたくための理由を無理やりでっち上げている場合もある。デマが悪質なのはそれをうそだと証明するのが難しいことだ」と注意を促した。

 ネットに関する訴訟を手掛ける県内の弁護士は「公人としての政治活動への批判は構わないが、家族をさらすなど私人としての生活まで立ち入る批判は問題だ。プライバシー侵害などで民事賠償を問われたり、デマなどは侮辱罪や名誉毀損(きそん)で刑事罰を受けたりする可能性もある」と話した。(梅田正覚)

琉球新報社

最終更新:5/16(火) 10:07

琉球新報