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<人口減対策>異性と会話「どうすれば…」 秋田市対策検討

毎日新聞 5/16(火) 9:15配信

 秋田市が人口減対策の一環として開催する独身男女の出会いの場「シングルズカフェ」が、スタートから1年を迎える。昨年度は計101回実施し、延べ1000人を超える男女が参加。だが「異性とどうやって会話すればいいかわからない」との声も出ており、市は恋愛スキル向上のセミナーなど、新たな対策を検討している。【松本紫帆】

 シングルズカフェは昨年5月、若い世代のカップル成立を後押しし、少子化や人口減を少しでも食い止めようと、市内の20~30代の独身男女を対象に始まった。

 当初は市役所の新庁舎の食堂やテラスを中心に開催。その後はホテルのバーやレストランも会場とした。4人程度でテーブルを囲み、自由に会話できるよう設定している。

 さらに、企画に工夫を凝らした。メガネをかけた男女限定の「メガネコン」や、ラーメン好き限定の「ラーメンコン」、さらには運動部経験者の「部活コン」を実施。担当者は「共通の趣味や話題があれば会話が弾むと思った」と語る。

 だが昨年度、参加者同士のカップルが成立して交際を続けたり、結婚に至ったりした報告はゼロ。「成果があった」とは言い難い状況だが、市には「職場に女性がおらず普段は出会いの場がない。市がこのような場を設けてくれてありがたい」などの声が寄せられており、一定のニーズはあるようだ。

 しかしながら、異性とうまく会話できずに終わってしまう参加者もおり、担当者は「出会いの場を提供しても、交際までなかなか発展しにくいのが実情」と打ち明ける。

 実際、記者が2月に行われたメガネコンをのぞいてみたところ、30代の男性は「また会ってみたい人はいるけれど、連絡先が聞けるかどうか……」と伏し目がち。30代の女性は「連絡先を聞いても、その後連絡を取るかどうかはわからない」などと消極的だった。

 今年度の開催時期は未定だが、今後はコミュニケーション技術などに詳しい講師を招き、服装や会話といった恋愛スキルの向上を目指すセミナーの開催を検討している。またこれまでカフェへの参加資格を「市内在住」に限定していたが、「市内外」に拡大する。

 シングルズカフェ同様、自治体が出会いの場を提供するケースは全国各地でみられるが、「官製婚活だ」「結婚を是とする価値観の押し付けだ」といった風当たりも強い。それでも市は「人口減を少しでも食い止めるには、こうした取り組みを地道に続けるしかない。出会いを求める人たちがいる以上、続けていきたい」としている。

最終更新:5/16(火) 10:26

毎日新聞