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敵基地攻撃って何? =北朝鮮脅威で積極論

時事通信 5/16(火) 7:30配信

 14日に新型とみられるミサイルを発射した北朝鮮に対し、政府は「新たな段階の脅威に突入した」として警戒を強めている。自民党内には北朝鮮を念頭に、発射される前にミサイル基地などを破壊する「敵基地攻撃能力」を持つよう検討を求める声も出ている。

 ―在日米軍基地が狙われるって本当? 
 北朝鮮は3月にミサイルを発射した際、「在日米軍基地を攻撃目標にした訓練」と明らかにしたんだ。そこで改めて注目されたのが敵基地攻撃能力だ。政府は現時点で保有する計画はないと説明しているが、いろんな選択肢がある。

 ―例えばどんな装備があるのか。

 潜水艦から発射する弾道ミサイルや敵基地まで近づいて攻撃する戦闘機だ。中でも目標を精密に攻撃できる巡航ミサイルが有力とされる。米軍によるシリア攻撃でも、巡航ミサイル「トマホーク」が使われた。自民党の安全保障調査会がまとめた提言では、海上自衛隊のイージス艦への搭載を念頭に巡航ミサイルの保有を例示している。

 ―問題はないのか。

 政府は旧ソ連が最大の脅威だった冷戦期から、「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨だとは考えられない」(1956年の鳩山一郎首相答弁)として、保有は憲法上可能との立場を取っている。だが、日本が堅持してきた専守防衛を逸脱しかねないとの懸念は強い。北朝鮮は移動式発射台(TEL)からミサイルを撃つことも多いため、その全てを見つけ出すのは難しく、報復される可能性も大きい。

 ―検討はあきらめるの? 
 いや。北朝鮮情勢の緊張で、米政府も日本の保有に一定の理解を示しているとされる。北朝鮮は今回、通常より高く打ち上げる「ロフテッド軌道」でミサイルを発射したようだが、これは落下速度が速まり迎撃が難しい。日本で敵基地攻撃能力の保有を求める声がより強まりそうだ。政府内では、巡航ミサイルの導入をにらみ、来年度予算案に調査研究費を盛り込む案が浮上している。

最終更新:5/16(火) 8:33

時事通信