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呼気中のアンモニアガス成分を検出するQCMセンサー、1枚のセンサーで差分計測

5/16(火) 15:10配信

MONOist

 日本電波工業は2017年4月14日、北九州市立大学 国際環境工学部 教授の李丞祐氏との共同研究により、呼気中のアンモニアガス成分を高精度に計測できるQCMセンサー「NAPiCOS Lite」を開発したと発表した。診断薬の服用が不要なピロリ菌簡易検査として適用を進め、がんなどその他疾病の簡易検査法としても提案していく。

 同センサーでは、同社の小型バイオセンサーシステム「NAPiCOS Lite」をガス計測に応用。2つの電極を持つ同社の「QCMツインセンサー」を活用し、アンモニアを一方の電極に形成した選択膜で捕捉して、反応量に応じて低下する周波数変化量から濃度を算出する。このため、非侵襲かつオンサイトでの検査に応用できる。

 また、1枚のセンサーで差分計測することで水分などの影響を相殺、低減し、アンモニアに特化したハンドヘルドサイズとした。呼気中の化学物質による検査法では、ガスクロマトグラフィーや赤外線分光法など、専門技術者が大型の機器を用いて複数のセンサーで取得した情報パターンの違いから判定する方法が一般的で、複雑な判定作業が必要となっていた。NAPiCOS Liteの本体サイズは176×45×92mm(エアーセルを除く)で、重量は1kg以下のため、小規模クリニックなどでも簡易検査が可能だ。エアーセルはシングルセンサー用、またはツインセンサー用より選択できる。

 糖尿病や生活習慣病、がんなどの疾病と、発症時に生体内で増加するガスとの相関が研究されている中、同社は胃がんの原因となるピロリ菌や肝臓疾患との相関が報告されているアンモニアに着目。被検査者への精神的/身体的な負担の少ない非侵襲な検査法として、呼気による早期診断用簡易検査機器への応用を模索していた。

最終更新:5/16(火) 15:10
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