ここから本文です

<大学入試新テスト案>民間検定試験の利用、保護者ら関心

毎日新聞 5/16(火) 13:48配信

 2020年度に大学入試センター試験に代わって始まり、現在の中学3年から対象になる新共通テスト。「共通1次」がセンター試験に衣替えして以来、約30年ぶりの改革への関心は高い。文部科学省が実施方針案などを公表した16日、大きく変わる英語や国語の試験について、保護者や高校の教諭は評価する一方、注文も付けた。【水戸健一、金秀蓮】

 「今後、社会では英語がさらに重要になる。これまで英語の試験で成績がよくても、話せるわけではなかった。社会人も受け、実践的な力を測る試験の活用はよいと思う」。中学2年の息子を持つ千葉県市川市の母親(43)は英検やTOEFLなどの民間検定試験の利用を歓迎する。

 ただし、例示された10種類の試験は、検定料が3000円台から約2万5000円かかり、試験会場数も十数カ所~約1万7000カ所と開きがある。母親は「高校3年は2度の受験が認められるが、検定料が負担で1度しか受けられない子も出てくると思う。会場が遠ければ、交通費もかさむ。国は補助制度を設けることも考えてほしい」と要望し、「学校の授業も検定試験対策に内容が変わっていくのかな」と話した。

 奈良県内の私立中高一貫校で英語を教える男性教諭(35)は4月に授業の方法をがらりと変えた。高校3年を担当した昨年度は、英文法を覚えさせ、英作文を指導した。今年度の受け持ちは5年後に新テストを受ける中学1年。議論などをして生徒に主体的に考えさせるアクティブラーニングを取り入れ、リスニングやスピーキングに力を入れて、黒板は使わない。

 男性教諭は「保護者はテストが変わると知っている。昔ながらの授業をしていたら、不安にさせてしまう」と打ち明ける。「英語の試験の概要がもう少し詳しく示されたら、授業の方向性も定まる。早く知りたい」と話した。

 国語は地域の課題や契約書を用いた問題例が示された。神奈川県の県立高校で国語を教える女性教諭(57)は「これまでの出題は文学的な作品に偏っていた。問題自体の難度は高くないが、日常生活に関わる出題には好感が持てる」と評価する。

最終更新:5/16(火) 15:20

毎日新聞