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高松塚やキトラ古墳近くにニュータウン 明日香村、小学校跡地を宅地開発

産経新聞 5/16(火) 7:55配信

 明日香村は、高松塚古墳やキトラ古墳に近い村内の小学校跡地などを住宅地として開発することを決め15日、造成工事の起工式を行った。住宅地の広さは約1・2ヘクタール。平成30年夏ごろに入居開始予定で、約30世帯(計約100人)が住むニュータウンを誕生させるという。

 住宅地がつくられるのは近鉄飛鳥駅南東約500メートルの同村檜前の村立阪合小学校跡地と、その西側の民有地(計1・2ヘクタール)。計31戸分の住宅地を造成する計画で、民有地にかかわる16戸分は分譲されるが、村有地にかかわる15戸分は50年の定期借地方式で供給する。造成費は約2・8億円。

 村は平成に入って若い世代の人口流出が目立ち、約30年前には7千人以上だった人口は現在約5500人。今年4月1日には過疎地域の指定を受けた。そうした中、村外に出た20~30代の若者を呼び戻して人口を増やし、地域活性化につなげようと、小学校跡地などを宅地開発することを決めた。

 住宅地の東約500メートルには高松塚古墳、南約1キロメートルにはキトラ古墳がある。両古墳などを中心とした国営飛鳥歴史公園エリアもすぐそばで、住宅環境として恵まれているという。

 村は平成27年度に村広報誌で、村関係の入居希望者を募集。集まった40世帯を対象に新しい集落づくりを行うためのワークショップを開催してきた。

 村によると、今年7、8月ごろに入居希望者と土地分譲などの契約を結び、その後住宅建築の契約を行ってもらうという。住宅建築にあたるのは村が募集したパートナー事業者で、同村のほか橿原市や桜井市、五條市などの11業者が決まっている。早ければ30年夏ごろには最初の住宅が完成する予定。

 村では、飛鳥時代からの歴史的風土を保全するため建物の新築などには厳しい規制がある。今回住宅地が整備される場所は、もともと低層住宅の建築が可能だったが、村は条例で用途制限を緩和し、食堂や喫茶店などの建築も可能にした。

 森川裕一村長は「人口が減っている中で、子どもたちの歓声が聞こえる場所をつくろうということになった。高松塚、キトラ両古墳に近く、環境的にも素晴らしい場所で、今後の村づくりの中心に位置付けていきたい」としている。

最終更新:5/16(火) 7:55

産経新聞