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<ブラインドサッカー>女子日本代表が発足、初の国際大会V

毎日新聞 5/16(火) 14:30配信

 ◇視覚障害の女性に勇気

 視覚障害者らによるブラインドサッカーの女子日本代表チームが4月に正式発足し、世界初の女子国際大会(3~7日、ウィーン)で優勝を飾った。新たな歴史の一歩目に、女子選手の草分けとしてプレーしてきた主将の原舞香(26)=兵庫サムライスターズ=は「女子の世界大会に出られる日が来るとは夢にも思わなかった。最高な気持ちです」とコメントした。【大島祥平】

 男子のブラインドサッカーにはパラリンピックや世界選手権の舞台があるが、いずれも女子選手の部門はない。今回開かれた「国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)女子ブラインドサッカートーナメント」も将来的な世界大会の女子部門創設を視野に、未知数の部分が多い各国の現状を知り、強化につなげる狙いがあった。

 大会には16カ国から計75人の選手、スタッフが参加。2日間の合同合宿の後、主催者が選手のレベルを考慮してチーム分けし、日本▽イングランド・ギリシャ選抜▽ロシア・カナダ選抜▽それ以外の選手で構成するIBSA選抜の4チームが編成された。日本は総当たりの予選リーグを全勝で通過、上位2チームによるIBSA選抜との決勝戦でも1-0で勝って頂点に立った。

 日本でも女子選手は50人程度しかおらず、女子単独のチームがないため男子のチームに交ざって活動している。日本ブラインドサッカー協会は2014年から女子練習会を開催するなど普及、育成を開始。今回の国際大会開催を契機に正式に女子日本代表チームをスタートさせた。

 初代代表選手には全国から8人が選ばれ、4月29、30日に東京都内で直前合宿を実施。14歳のエースストライカー、菊島宙(そら)=埼玉T・Wings=は「小学5年生でブラインドサッカーを始めた時は一歩も動けなかった。キックもボールに当たらなかった」と言うが、今大会は6ゴールで得点王に。「みんなが支えてくれたから取れた。うれしくてたまらない」と喜びを表現した。

 大会前、「サッカーじゃなくてもいい。私たちの存在やプレーを知ってもらうことで、視覚障害のある女性たちが『一歩外に出て何かをやってみよう』という思いになってもらえれば」と語っていた原主将。大きな成果を日本に持ち帰った。

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 ◇ブラインドサッカー

 1チーム5人で、GK以外の4人はアイマスクを着用。フットサルと同じ縦40メートル、横20メートルのピッチで、両サイドにはフェンスが並ぶ。転がると音がするボールを使い、ボールを持つ相手に向かう選手は「ボイ」という声を出すことで位置を知らせる。相手ゴール裏で声をかける「コーラー」と呼ばれるガイドや監督、GKらも指示を出す。

最終更新:5/16(火) 14:30

毎日新聞