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さいたま芸術劇場、蜷川さん一周忌でプレート除幕

産経新聞 5/16(火) 7:55配信

 昨年5月12日に80歳で亡くなった川口市出身の演出家、蜷川幸雄さんが芸術監督を務めた「彩の国さいたま芸術劇場」(さいたま市中央区)で15日、一周忌の法要が行われた。法要に先だち、劇場で蜷川さんの功績をたたえるメモリアルプレートが除幕され、生前に使っていた鉛筆などゆかりの品が展示された。いずれも16日から一般公開される。(宮野佳幸)

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 メモリアルプレートは蜷川さんの供養と功績をたたえる目的で、劇場を管理する公益財団法人「埼玉県芸術文化振興財団」が設置。蜷川さんの長女、実花さんが撮影した写真を使い、蜷川さんの著書から引用された「最後まで、枯れずに、過剰で、創造する仕事に冒険的に挑む、疾走するジジイであり続けたい。」という言葉が記されている。

 除幕式には蜷川さんの妻、宏子さん(76)や一周忌追悼公演「NINAGAWA・マクベス」に出演する俳優、市村正親さんらが出席。宏子さんは「すてきなプレートが、大好きだった稽古場の前に置かれて彼は本当に幸せな人だったと思う」と目に涙を浮かべた。

 プレートの下にはショーケースが設けられ、蜷川さんが生前使っていた筆箱や直筆原稿など約30点を展示。赤などの鉛筆について宏子さんは「彼は鉛筆が大好き。こんな年になっても闘争的にとんがらしている」と語った。

 劇場の大ホールで行われた法要には出演者やスタッフら約600人が参列。祭壇には実花さんが撮影した写真が掲げられ、ホールの楽屋には蜷川さんと交友関係のあった吉川市の中原恵人市長から贈られたハナショウブが飾られた。その後、参列者らは大稽古場で公開された演劇で使われたことのある大道具などを懐かしそうに見ていた。

 若手演劇集団「さいたまネクスト・シアター」の竪山隼太さん(27)は「蜷川さんが指導してくれたのが幸せな時間だったと実感した」としのんだ。

最終更新:5/16(火) 7:55

産経新聞