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<日中関係>改善の機運 二階氏、習氏と会談

毎日新聞 5/16(火) 21:27配信

 【北京・水脇友輔、浦松丈二】自民党の二階俊博幹事長は16日、北京の釣魚台迎賓館で習近平・中国国家主席と会談した。安倍晋三首相の親書を手渡し、習氏も日中関係の改善に意欲を示した。日中間の経済的な協力が不可欠との認識が双方に広がっていることに加え、挑発的な行動を続ける北朝鮮への対応で首脳を含めた両国の連携が必要との考えが関係改善への動きを後押ししている。

 「両国関係は新たなチャンスに直面している。チャレンジにも対応しなければならない。歴史をかがみに未来に向かう精神に基づき、両国関係を発展させたい」。習氏は会談冒頭、日中関係改善への意欲を表明した。

 二階氏が習氏ら中国要人の訪日を要請したのに対し習氏は「中国要人の訪日する機会をとらえ、日中友好関係の促進に向け努力しよう」と語った。日本政府関係者によると、中国は来月にも外交を統括する楊潔篪(よう・けつち)国務委員を訪日させる調整に入った。二階氏は会談後の記者会見で「寒い関係が続いたが、ようやく春のあたたかさが生じてきた」と語った。

 中国外務省によると、習氏は会談で「一帯一路は中日両国が互恵協力と共同発展のための新たなプラットフォーム、試験田になりうる。日本が中国と一帯一路の枠内での協力を検討することを歓迎する」と強調。自ら提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」で日本に協力を求めた。14、15日にあった一帯一路に関する国際会議に首相は二階氏に加え、側近の今井尚哉首相秘書官も派遣。首相は15日にはBSジャパンなどのインタビューで、7月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際、習氏との会談を目指す考えを表明した。

 日中関係は、沖縄県・尖閣諸島の領有権問題や中国による南シナ海の人工島の軍事拠点化などをめぐり、ぎくしゃくした状態が続いてきたが日本の経済界には関係改善を望む声が根強かった。ただ、ここに来て急速に関係改善の機運が高まった背景には、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮問題がある。北朝鮮への対応をめぐりトランプ米大統領は習氏と電話協議を繰り返しており、安倍首相が北朝鮮問題で指導力を発揮するためには首相と習氏が緊密に協議できない状況を改善すべきだとの意見が政府内に高まっていた。中国側も日本と協力する必要性を感じている事情は同じだ。一帯一路の国際会議で習氏は各国首脳と会談したが、16日午前に二階氏と会談するまでに習氏が首脳級以外で個別に会談、面会したのが確認されているのは韓国のみ。日韓両国を厚遇した背景に北朝鮮問題があると受け止められている。

最終更新:5/16(火) 23:23

毎日新聞