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<米大統領>「露と共有したかった」機密漏えい疑惑を弁明

毎日新聞 5/16(火) 21:53配信

 【ワシントン高本耕太、モスクワ杉尾直哉】トランプ米大統領が今月10日、ロシアのラブロフ外相らとホワイトハウスで会談した際、第三国が提供した過激派組織「イスラム国」(IS)に関する機密情報を漏らしたと、ワシントン・ポスト紙(電子版)が複数の現・元政府高官の話として15日報じた。

 トランプ氏は16日、ツイッターに「テロや航空機の安全に関する事実をロシアと共有したかった。人道的な観点から、またISやテロとの戦いでロシアに関与を深めてほしいからだ。私には大統領として絶対的な権限が与えられている」と投稿。問題はないとの認識を示した。だが米国の外交・安全保障政策に深刻な影響を与えかねないとの批判が広がっている。

 同紙によると、トランプ氏は会談で「素晴らしい情報を得ている」と語り、旅客機に持ち込むパソコンを用いたISによる攻撃計画やIS支配地域で脅威が検知された都市名を挙げた。

 これらの情報は同盟国が提供した最高機密で限られた米高官しか知らず、他の同盟国にも伝えていないという。提供情報の開示は提供元の同意が原則だ。

 米欧主要メディアは同様の内容を相次ぎ報道。ロシアが情報源を特定し提供者が危険に直面する懸念や、提供元や他の同盟国との信頼関係が失われ、情報収集や対テロ活動に悪影響が出る可能性を指摘した。

 野党・民主党下院のペロシ院内総務はCNNで「大統領になる準備の欠如だ」と批判。共和党のコーカー上院外交委員長も「事実なら憂慮すべきだ」と語った。

 ペスコフ露大統領報道官は16日、米報道を「全くのばかげた話」と批判した。

 会談は、トランプ陣営とロシアの癒着疑惑を捜査していた連邦捜査局(FBI)のコミー長官をトランプ氏が解任した翌日。米メディアは取材を許されず「権力を監視できない」と批判していた。

最終更新:5/16(火) 21:53

毎日新聞