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「湯を沸かすほどの熱い愛」批評家大賞で4冠、樹木希林は他登壇者に感心

5/16(火) 22:16配信

映画ナタリー

第26回日本映画批評家大賞実写部門の授賞式が本日5月16日、東京・東京芸術劇場にて開催された。

【写真】左から若林雄介、中野量太、杉咲花。(他15枚)

日本映画批評家大賞は、映画界を励ます目的のもと現役の映画批評家たちが選定する映画賞。作品賞、監督賞など計4冠に輝いた「湯を沸かすほどの熱い愛」の監督・中野量太は「主演女優賞の宮沢りえさん、助演女優賞の(杉咲)花と一緒に賞をいただけたことが本当にうれしい」と喜びを噛みしめる。

初主演作の「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」で新人賞を受賞した高畑充希は「人生に一度の初主演作がこの作品でよかった。毎日ワクワクしながら撮影に臨めました」と声を弾ませる。同じく「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」で新人賞を受けた岩田剛典からはビデオコメントが寄せられ「人生のターニングポイントとなった大切な作品で、このような名誉ある賞をもらえてうれしいです」と思いを述べた。

監督も担当した「永い言い訳」で脚本賞を獲得した西川美和は、先に原作となる小説を書いたことに触れ「映画はそれとはまた別のものにしたかったんです。キャストの自由度を奪わないよう脚本に余白を作るよう心がけました。密度濃く脚本を書いたシーンよりも最低限のことだけを記しただけのシーンの方が、キャストやスタッフの意見を組み入れられ、いいシーンになりました」と脚本の狙いを語る。ゴールデン・グローリー賞を授与された小松政夫は、同賞とも関わりのあった批評家・淀川長治のモノマネを披露し会場を盛り上げ、「もう5年と思っていましたが、あと10年はがんばろうと思います」と意気込みを明かす。

式の最後にダイヤモンド大賞の受賞者として発表された樹木希林は「長かったですねー」と観客に語りかけ、「スピーチを聞いていて、皆さん真剣に映画に取り組んでいるんだなあと感心いたしました」とコメントし、会場の笑いを誘う。続けて「60年近く俳優をやっていますが、映画の仕事を始めたのはセリフを覚えられなくなって、カットが多い映画なら大丈夫だろうという気楽な気持ちから。だから全然功労ではありません。でも賞をくれるというなら、もらいます」と飄々と語り、「小松さんがあと10年とおっしゃっていましたが、私は小さく見積もってあと1年生き延びて、映画に取り組んでいかせていただきます」と述懐した。

第26回日本映画批評家大賞実写部門の受賞結果は以下の通り。

第26回日本映画批評家大賞実写部門 受賞結果
作品賞
「湯を沸かすほどの熱い愛」

監督賞
中野量太「湯を沸かすほどの熱い愛」

主演男優賞
小林薫「続・深夜食堂」

主演女優賞
宮沢りえ「湯を沸かすほどの熱い愛」

助演男優賞
東出昌大「聖の青春」

助演女優賞
杉咲花「湯を沸かすほどの熱い愛」

新人賞
岩田剛典「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」
高畑充希「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」

新人監督賞
小路紘史「ケンとカズ」

ゴールデン・グローリー賞
奈良岡朋子
小松政夫

ダイヤモンド大賞
樹木希林

ドキュメンタリー賞
日比遊一「健さん」

編集賞
穂垣順之助「ちはやふる -上の句-」「ちはやふる -下の句-」

特別賞
岩波ホール
佐藤忠男

脚本賞
西川美和「永い言い訳」

映画音楽賞
加古隆「エヴェレスト 神々の山嶺」

撮影賞
北信康「エヴェレスト 神々の山嶺」

最終更新:5/16(火) 22:16
映画ナタリー