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稀勢、平幕勢とは昇進後10戦無敗!新横綱で2場所連続金星配給なしは昭和以降4人だけ

スポーツ報知 5/17(水) 6:05配信

◆大相撲夏場所3日目 ○稀勢の里(押し出し)千代の国●(16日・両国国技館)

 横綱・稀勢の里(30)=田子ノ浦=が、前頭筆頭・千代の国(26)=九重=の猛攻をしのいで2連勝した。2日目に横綱・鶴竜(31)=井筒=から金星を奪った新鋭を撃破。横綱2場所目で金星は未配給で、新横綱から2場所連続で金星配給なしは“相撲の神様”双葉山を含め昭和以降4人だけ。1937年夏場所の双葉山以来80年ぶり4人目となる初優勝からの3連覇には、格下相手に取りこぼすわけにはいかない。4横綱は今場所初めてそろって白星を挙げた。

 稀勢の里の右足に綱のプライドが宿っていた。命綱は俵にかかった右足1本だけ。千代の国の激しい突き押しで押し込まれた土俵際、半身になりながらも土俵は割らない。「ぎりぎり? まあね。まだ行ける感覚はあった」。184キロの体を目いっぱいに使って我慢比べ。こらえきれず相手がはたき込みにきたところを、倒れ込みながら押し出した。

 負傷した左上腕を使えない間、鍛えてきた下半身が役に立った。場所前の測定で昨年12月から9キロ増量した進化ボディーは抜群の安定感。「下半身への自信? いいんじゃないですか」。まさに先代師匠の故・鳴戸親方(元横綱・隆の里)の教え「土俵の外は千尋の谷と思え」の言葉通り。土俵下で審判をしていた現師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)も「僕は残れると思っていました。腰が重いので」と安心して見ていた。

 簡単に金星は与えない。横綱昇進後、平幕との対戦は10番目。金星と多額の懸賞金を狙って目の色を変えてくる平幕勢には1敗もしていない。新横綱から2場所連続皆勤出場して金星配給なしは、“相撲の神様”双葉山を含め昭和以降4人だけ。この日の朝稽古では、三役以上の力士と平幕相手の違いを問われ、精神面は「なにも変わらない」と平然。番付にかかわらず、全力で向かう姿勢が白星につながっている。

 横綱・北勝海として昇進後3場所連続金星未配給だった八角理事長は、「よく残した。最後ついていけたのはぶつかり稽古をやっていたからだね」と目を細めた。薄氷を踏む勝利にも、横綱は「いや、いいんじゃない。まあいい具合にやれていますし。また明日につながる」と納得の表情を浮かべた。4日目の相手は平幕・遠藤。金星を配給しない安定感は、双葉山以来の初Vから3連覇を狙うための絶対条件となる。(秦 雄太郎)

最終更新:5/17(水) 6:05

スポーツ報知