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シリア軍事刑務所で大量殺害「1日50人を絞首刑」 米がシリア、ロシア、イランを非難

産経新聞 5/16(火) 8:34配信

 【ワシントン=加納宏幸】ジョーンズ米国務次官補代行(中東担当)は15日の記者会見で、シリアのアサド政権が首都ダマスカス郊外にあるサイドナヤ軍事刑務所で1日約50人に絞首刑を執行し、遺体を焼却して大量殺害の証拠を隠滅しているとの分析を明らかにした。ジョーンズ氏は「残虐行為はアサド政権に対するロシアやイランの無条件の支援によるものだ」と両国を非難した。

 ジョーンズ氏によると、アサド政権はセドナヤ軍事刑務所で収容人数5人の雑居房に約70人を押し込め、継続的に絞首刑を執行。数千人を殺害したという。2013年から軍事刑務所の敷地内にある建物を火葬施設に改装し、遺体の焼却を実施しているとの見方を示した。

 情報機関や国際人権団体など「信頼できる情報源」の情報に基づく見解としている。火葬施設への改装の状況を示す民間企業撮影の衛星写真も公表した。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは今年2月、シリア内戦が始まった11年から15年までに同刑務所で1万3千人近くが殺害されたとする報告書を発表。反体制派が拷問の末、適切な司法手続きを経ず絞首刑に処されているとみられる。

 ジョーンズ氏はロシア、トルコ、イランの3カ国が避難民保護を目的に覚書を交わしたシリアへの安全地帯設置構想に関し、過去の停戦合意が失敗に終わっていることから「懐疑的だ」との見解を示した。

 スパイサー大統領報道官は15日の記者会見で、「アサド大統領が政権を握っている間はシリアが安定することはない」と断言。米国が内戦終結のためロシアやイランと協力するには、両国がアサド政権に圧力をかけ、残虐行為を止めさせる必要があると強調した。

最終更新:5/16(火) 8:34

産経新聞