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【映像】難民事業に食指、イタリアマフィアが公金横領

AP通信 5/16(火) 14:27配信

(カタンザーロ イタリア 5月15日 AP)― マフィアがイタリアの数少ない成長産業に食指を伸ばし始めた。難民支援事業がそれだ。

イタリア当局は15日、聖職者とカソリック教ボランティアグループ「恵み」の幹部を含む68人を逮捕した。逮捕容疑は、イタリア南部カラブリア州の難民受け入れ施設に収容されている亡命希望者のために用意された公的資金を、マフィアと共謀して横領したというもの。

逮捕事実の公表に当たって、国家治安警察隊のジュセッペ・ゴベルナーレ司令官は、信じがたいという表情で「受け入れ施設とボランティアグループ「恵み」は、マフィアにとってATMのようなものだ」と述べた。

捜査当局によると、イタリアマフィア最大勢力といわれる同州のンドランゲタの傘下団体アレーナ一家が10年前に、「恵み」とその地域責任者レオナルド・サッコの協力で、難民受け入れ施設にサービスを提供する利権を確保したという。イタリア政界からローマ法王まで、豊富な人脈をもつサッコの逮捕には大きな意味があるという。

この難民受け入れ施設はイタリア最大の規模で、一方の「恵み」は国内各地で移民センターを運営、ボランティアを派遣する大手ボランティア団体。当局によれば、「恵み」はアレーナ一家のフロント企業とケータリングサービスの下請け契約を交わし、2006年から2015年の間に、受け入れ施設に割り当てられた128億円の公的資金の中から1億円を横領した。一味は横領した公金で土地や高級車、クルーザーなどを購入したという。

ローマ市警は2015年、首都の移民センターに偽装サービスを提供する契約を結んだとして、政治家や実業家など44人を逮捕した。これなども、難民危機に便乗して公的資金の横領を企んだ組織犯罪の“一角”といわれる。

(日本語翻訳 アフロ)

最終更新:5/16(火) 14:27

AP通信