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米軍の弾道ミサイル警戒・偵察・追尾用各装備に 「さらなる動き警戒」を読み取る

ホウドウキョク 5/16(火) 11:30配信

5月12日(金)に配信した「週刊安全保障」で、対北朝鮮弾道ミサイルの警戒態勢を緩めない米軍装備を解説。

「ハワード・O・ロレンゼン」や「コブラボール」の画像を見る

アシスタント千代島瑞希
弾道ミサイルをレーダーで追いかける専用の船、ハワード・O・ロレンゼンが長崎県・佐世保基地に入港しました。

能勢伸之解説委員
これがそうなんですね。映像では今ちょうどタグボートに押されて回転しています。【上記リンク参照】

軍事評論家 岡部いさく氏
これは北朝鮮のKN-17と見られる弾道ミサイルが3回連続で失敗したあと、今からたった4日前の5月8日の入港なんですね?

能勢解説委員
はい、そうなんです。弾道ミサイル発射監視船「T-AGM25」。全島125m、幅27m、排水量1万264トン、2014年3月にアメリカ空軍に引き渡されています。
特徴は船の後ろにあるんですが、徐々に見えてきましたね。大きな四角い箱みたいなのがあるんですが…

岡部氏
昔のデスクトップコンピュータのモニターみたいに見えるのを2つ搭載している。

能勢解説委員
これが、ふたつ合わせて「コブラキング」という名前のレーダーです。これは海軍ではなく、アメリカ空軍の弾道ミサイル追跡用レーダーだということなんですね。

公益財団法人 未来工学研究所 小泉 悠氏
この船はどこが運用しているんですか?

能勢解説委員
ミリタリー・シーリフト・コマンドが運用していますが、搭載されているレーダーシステムは空軍のものだと。

岡部氏
この上の段にのっている方がSバンドの波長帯を使っている。そのうしろの後甲板にあるのがXバンド回転式アンテナ。
解像度はかなり高いらしいですね。しかも同時追尾目標の数は100を上回る。

能勢解説委員
このアンテナはそれぞれ226トン以上あるそうです。高出力のXバンドレーダーは高速で移動する対象物を動く点としてではなく詳細に、例えば弾頭がどっちを向いているかなどを「画像化」してみることができるとまで言われています。
つまり複数の弾道ミサイルの飛行を監視、追跡し、その性能を探るコブラキング搭載のハワード・O・ロレンゼンが、わざわざごく最近佐世保に入ってきたというのは何を意味するのか…

千代島
それって、北朝鮮の弾道ミサイルと何か関係があるんですか?

岡部氏
しかも5月8日でしょ?だから、ひょっとすると日本海あたりに行っていて北朝鮮が撃つ方向にレーダーを向けてじっと待っていたんでしょう。このレーダーでとらえられる高度までKN-17は上がったか…

小泉氏
これって弾道ミサイル防衛システムに接続しているですか?それとも単なる観測用なんですか?

能勢解説委員
そこがよくわからないんです。巨大なSBX-1というレーダーシステムがありますが、あれはハワイのC2BMCにつながっていると言われているんです。これはつながっているかどうか…

岡部氏
艦橋の上にボールのようなものがありますが、ひょっとするとあれでリンクできそうな感じもありますね。

マルチタレント 小山ひかる
ハワード・O・ロレンゼンはまだいるし、アメリカは、北朝鮮の弾道ミサイルの発射を警戒しているという感じなんですかね?

能勢解説委員
はい、それでですね、先日も弾道ミサイル発射警戒用の偵察機「コブラボール」が飛んでいました。
ということは警戒が続いているということかもしれませんね、岡部さん…

岡部氏
そうです。まだコブラボールは嘉手納に発着しているし帰ったという話も聞いていないんで、まだまだアメリカは「何かある!」と考えているかもしれない。
(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)

小泉悠氏をゲストに迎え、ロシアの軍事パレード徹底解説もあった5月12日(金)2時間生配信「週刊安全保障」より

最終更新:5/16(火) 11:45

ホウドウキョク