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新興勢力に自動車7社が“本気モード”、4社が先進技術投資2ケタ%増

5/16(火) 15:10配信

日刊工業新聞電子版

トヨタは4期連続1兆円超

 乗用車メーカーが先進技術への先行投資を加速する。2018年3月期は各社が研究開発費を増やす計画。自動車業界は、自動運転やコネクテッドカー(つながる車)などの技術革新の波が押し寄せ、大きな変化の節目にある。異業種を巻き込んだ競争激化も予想される中、将来を見据えた種まきをしつつ競争力を高める。

 18年3月期の乗用車7社の研究開発費は、前期比6・7%増の2兆8560億円となる見通し。マツダとSUBARU(スバル)、スズキ、三菱自動車が2ケタ%増を計画する。

 「自動車産業はパラダイムシフトが求められており、特に人工知能(AI)や自動運転などの新領域がカギを握る」(豊田章男トヨタ自動車社長)。同社は18年3月期に2期連続の営業減益を見込むものの、研究開発費は同1・2%増と4期連続で1兆円超となる計画。自動運転の安全技術などの開発を推進する。

航続距離、もはやEVの差別化にはならない

 各社の開発投資増加の背景には、自動運転やコネクテッドカーなど先進技術を通じた将来の業界構造の変化がある。米グーグルをはじめとする異業種組や、電気自動車(EV)メーカーの米テスラなど新興勢力が台頭し、業界変化のスピードが加速している。今後こうした企業が主導権を握ることで、既存市場が一気に失われる懸念もある。

 日産自動車は今期の研究開発費を、強みの電動技術のほか、自動運転の開発強化などに充てる方針。西川広人社長は今後の電気自動車(EV)市場について「今後1―2年で航続距離が差別化要因ではなくなり、商品の魅力競争に戻る」と予想。電動技術を駆使した商品開発に力を注ぎ、優位性を維持する。

 ホンダも自動運転や次世代環境などの新分野に注力。独自の取り組みに加え、米グーグルとの完全自動運転など他社と共同での研究開発も強化する。

 スバルは18年3月期の研究開発費をEVや運転支援システム「アイサイト」の開発に充てる。吉永泰之社長は「将来投資は抑制せず、優先順位をつけ、やるべきことはやる」としている。