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株価急騰したトヨタとAI大手NVIDIA提携の衝撃ーAI自動運転で大幅リード

5/16(火) 21:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

いまアメリカの半導体メーカーNVIDIAがノリに乗っている。トヨタ自動車(以下トヨタ)に、同社がAI自動運転のプラットフォーム(※)を提供することを公表したからだ。この発表はNVIDIAのプライベートイベント「GPU Technology Conference 2017」(GTC2017)の基調講演の中で、同社の共同創業者兼CEOのジェンスン・フアン氏によって明らかにされた。発表を受け、株価は5月9日~11日にかけて22%上昇し、市場からはその契約が大きく評価されている状況だ。( ※AIコンピューターが運転する自動運転のシステムのこと)

NVIDIAがトヨタにAI自動運転プラットフォームを供給することは、自動車業界に、そして開発競争が激化する自動運転向け半導体市場にどのような影響を及ぼすのかを考えてみたい。

テスラ、アウディ、ダイムラー、ボルボに続き「トヨタ」

NVIDIA 共同創業者 兼 CEO ジェンスン・フアン氏のGTC2017基調講演は、前半は新しいアーキテクチャのGPUの発表など例年通りの内容に終始していた。ところが、講演が終盤にさしかかろうとしている時に、フアン氏は会場に詰めかけた聴衆の誰もが驚き、そして興奮する発表を行った。それが、冒頭に書いたトヨタにAI自動運転プラットフォームを提供するという発表だ。NVIDIAがトヨタに提供するのは、具体的には同社が「DRIVE PX」と呼んでいる、自動運転向けの車載コンピューター(半導体)と、それを利用してAIを実現するソフトウェアになる。

NVIDIAがトヨタに提供する半導体は、同社がXavier(エグゼビア)の開発コードネームで開発してきた次世代製品で、従来は4つの半導体で実現してきたAIコンピューターの機能を、わずか1つの半導体で実現するという強力な処理性能を特徴としている。自動車メーカーがNVIDIAのAI自動運転プラットフォームの採用を決めたのは、米テスラ、独アウディ、独ダイムラー、スウェーデンのボルボに次いで5社目となる。

この発表は、自動車業界に驚きと衝撃をもたらした。理由は2つある。1つはトヨタがAIを利用した自動運転に本格的に取り組んでいることが改めて確認されたことであり、もう1つはその開発パートナーが(インテルでもQualcommでもなく)NVIDIAであったことだ。

もちろん、トヨタも将来的にAIに対応した自動運転に取り組むことは否定していなかったし、どこかのタイミングでAI自動運転に対応した自動車を投入することに疑いを持っていた関係者はいなかっただろう。

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最終更新:5/16(火) 21:10
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