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「検察改革」世論の炎に油を注いだソウル中央地検長の“晩餐会合”

ハンギョレ新聞 5/16(火) 12:13配信

金一封渡した地検長「法務部課長は上級者だから大丈夫」との釈明で逆風 「外で検察がどれほど深刻に見られているのか、内部では知らない」 検察が掌握した法務部、指揮・統制の役割を果たせていない問題が発覚

 「国政壟断」特別捜査本部長のイ・ヨンヨル・ソウル中央地検長とアン・テグン法務部検察局長の晩餐会合が、15日のハンギョレ報道により知られ、検察内部は終日動揺していた。アン局長はウ・ビョンウ元大統領府民政首席と千回以上通話していた事実が明らかになり、検察の取調べを受けたことがある。晩餐の1週間前まで調査者と被調査者の関係だった検察の最高首脳部が、互いに現金入り封筒まで交わしたという事実が明らかになると、検察内部では彼らの不適切な行動に対する内部批判とともに、検察改革の世論が一層激しくなることを予想する声も上がった。検察高位幹部出身のある弁護士は「外部では検察をどれほど深刻に見ているのか、検察内部ではよく知らないようだ」とし、「国民の目には、お互いに覆って保護しながら自分たちの権力を守るのに汲々とした集団としか見えない」と話した。ある検察関係者も「アン局長が金一封を渡したというが、外部から見れば事件を無難に処理してくれて感謝するという意味に読める。捜査対象として取りざたされた人が、捜査の後にそのような意味で金を渡せば、事後収賄罪に該当しうる」と話した。

 しかも、イ地検長はキム・スナム前検察総長が辞意を表明した11日、ソウル中央地検の全職員にショートメールを送り、「全職員は公職者として言動に慎重を期し、品位に反する事例が発生しないよう、勤務綱紀を厳正に維持してほしい」という指示を送ってもいる。ある検察官は「地検長自身は(法務部幹部に会い金一封をやり取りする)非常に慎重に欠けた行動をしておきながら、後輩の検察官たちには気をつけろというショートメールを送ることこそ不適切なのではないか」と皮肉った。

 検察内部ではイ地検長が事後に出した釈明すらも国民の目線とはかけ離れているという批判が出ている。イ地検長はこの日、ハンギョレの報道と関連して「中央地検長は(封筒を受け取った)法務部課長の『上級者』であり、この集まり(晩餐)に不適切な意図がある理由がない」という釈明資料を出した。ソウル中央地検長は法務部各局室の後輩幹部の検察官たちと順番に会っていたし、晩餐会当日は「法務部検察局」の後輩たちを激励する席だったという説明だ。

 しかし、このような釈明自体が、検察が掌握した法務部の現実と、上級機関を認めない検察の「不適切な見方」を端的に示したという評価を受けている。政府組織法32条は「検察官に関する事務を管掌するために法務部長官所属の検察庁を置く」と規定している。中央地検長が法務部課長の「先輩」ではあっても「上級者」ではありえない。しかし、現実は法務部長官以下、主な要職を検察官たちが独占しており、検察に対する指揮・統制機能を久しく失っていた。「法務部に検察官を減らし、行政職公務員が主流を成すようにしなければならない」という文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「法務部の脱検察化」公約がどれほど切実か見せてくれたということだ。参与連帯はこの日声明を出し、「大統領府民政首席室が公職綱紀と倫理に反しているかどうか直ちに調査しなければならず、イ地検長とアン局長などに当然厳重な責任を問わなければならない」と要求し、「高位職検察官が法務部派遣検察官を管理している様子は、なぜ法務部と検察が一丸となって検察改革に抵抗してきたかを象徴的に示している」と診断した。

 今回の事件に対する一部検察幹部らの認識も、検察改革がどれほど急を要するかを明らかに示した。検察の中心的な要職を務めたある中堅幹部は「大きな捜査が終わって酒を飲んだことで(メディアに)そう言われるなら、われわれは酒を飲むなということか。私も(現職責を)離れる時、(後輩に)20万~30万ウォン(約2万~3万円)ずつ金一封をあげたりしている」などと冷笑的な反応を見せた。一部ではイ地検長とアン局長がやり取りした「現金入り封筒」も「検察内部の慣行をよく知らないからだ」として、彼らを擁護する声も出た。

 しかし、地方に勤めるある部長検事は、今回の事件の場合、時期の不適切さを問わず慣行と見るには本当に深刻な問題があると指摘した。彼は「封筒に入った金はいわゆる『特殊活動費予算』から出る税金だ。一線で苦労している平検事たちはもらえないばかりか、法務部から中央地検に金を渡したという話は聞いたこともなかった」とし「お互い持ちつ持たれつする一部のエリート検察官たちの道徳のたるみ」と批判した。

 このような乱れた検察のムードと重なり、この日午後ソウル瑞草洞(ソチョドン)の最高検察庁で開かれたキム・スナム検察総長の退任式も重い雰囲気だった。キム総長は退任の辞で「いま検察改革に対する国民の関心が高い。わが検察も国民の批判に耳を傾け、これまで誤った点、不十分な点がなかったか自らを真摯に顧みなければならない」という言葉を残して検察を去った。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:5/16(火) 12:13

ハンギョレ新聞